一人旅について


 一人旅 をテーマに何か書け!という天の声が・・・。

 なので、とりあえず気の向くままに書いてみよう。

 ちゃんとオチがつくかどうかは書き終わった時のお楽しみ★

 

 ここ数年、周りの人から

 「ゆうきは一人旅が好きだよねぇ・・・」

 と言われることが多いです。

 

 一緒に行く人がいないから一人なんだという説もありますが、たしかに

いつも一人で飛行機に飛び乗っています。

 

 始まりはいつだったのかと振り返ると、二十歳の終わりに出張ついでに

九州から四国へ渡るという、一応「一人旅」と呼べそうなことをしました。

 その旅の途中に土地の老人やバックパッカー旅行のアメリカ人夫婦との

素敵な出会いがあり、

 「一人で旅をするのも意外と悪くないなぁ・・・」

 という感想を持ったことを覚えています。

 

※とある旅の途中で・・・

 http://web1.nazca.co.jp/yuuki328/tabi01.htm

 

 

 それまでは家族旅行もほとんどない家だったし、修学旅行や出張などの

連れて行かれるものがほとんどだったので、とても新鮮でした。

 

 その後、アメリカ留学中の友人を訪ねた時が初の一人旅 in 海外。

 (まぁ、現地で友人と合流してますから中途半端ですけど)

 そして、今度は旅行ではなくワーホリでの渡豪へと繋がっていきます。

 

 あの日、成田空港へ向かう列車の中と離陸する飛行機の中で溢れた涙は

今でもよく覚えています。

 「 ひとりで頑張らなくちゃいけない! 」

という強い思いと、同じくらいの 寂しさと・・・。

 人生で、あれほど抑えきれなかった感情はなかったですね。。。

 

 オーストラリアを旅した時も現地で購入した車に乗っての一人旅でした。

 いま思えばかなり無茶&無謀な部分もあったけど、あの赤茶けた大地を、

時速100キロで1時間走っても対向車に出会わない大陸を、自分一人で

ハンドルを握って走破できたことは後で大きな自信になったなぁ・・・。

 

 一日1000キロ走ったこともあったし、途中でタイヤが溶けたことも

あったし、飛び出してくるカンガルーやワラビーを避けるのに必死だった

けど、大変だったことほど良い思い出であり、経験なのかも。

 

 一人だったからこそ安宿で素敵な仲間に出会えた部分もあるし、ずっと

一人で運転する時間にいろいろなことを考えて、そこで自分を見つめ直す

こともできたと思うし。

 

 その後、南太平洋の島国やアジア諸国、さらには中東やエジプトまでも

足を伸ばしたけど、旅の日々は本当にたくさんのことを教えてくれました。

 

 一人で旅をするというのは本当に自由

 どこの宿に泊まり、どこで食事をして、この後どこの街を目指すのかも

すべて自分で決めることができます。

 

 その時その時の自分の心のままに過ごす時間というのは、もしかしたら

現代の日本人にはいちばん手に入りにくいものかもしれません。

 

 でも、その分、多大なリスクも付きまといます。

 

 怪しげな現地人と同じ部屋に泊まることになったり、シャワーを浴びて

いる間に荷物が消えてしまうかもしれない不安。

 バスに乗っても深夜に見知らぬ街で降ろされてしまうかもしれません。

 実際、目的地に深夜着となることは珍しくなく、降りた途端に現地人の

集団(タクシー運転手や宿の客引きなど)に囲まれることも多いです。

 

 そんな1人vs30人みたいな状況に耐えて、さらに値段交渉をするなり

自力で移動するなりして目的地や宿を目指すしかなく、慣れていない人では

パニックになることもあるかもしれません。

 

 正直に言って、そういう状況は今でもやっぱりコワイです。

 そして、「一人旅」は(いくら慣れても)とっても寂しいものなのです。

 

 でも、そんな風に一人で旅を続けていると精神的に強くなって、不測の

事態が起きてもそれほど動揺しなくなります。

 危機管理能力と危機対処能力に磨きがかかるというか・・・。

 パニックになる暇があったら善後策を講じようと考えるようになります。

 

 旅という非日常の世界にも、

 ・時刻表通りに交通機関が動く

 ・どこどこに行けば必ず○○行きのバスがある

 ・お金さえ払えば必ずチケットが買える

 

 といった「安定」があり、国内の旅はほとんどがこの「安定」を保証して

くれることでしょう。

 しかし、異国になるとこの日本の常識=安定はまったく通用しません。

 

 ・出発時刻を5時間過ぎても電車が来ない

 ・教えられたバスターミナルからの発着がない

 ・すべて満席だと言われてチケットが買えない

 

 などなど、本当にいろんなことが「不安定」。

 その場その場での臨機応変の判断と行動が求められるわけです。

 

 僕は社会人(公務員でした)になってからずっと、

 「安定を求めるより 不安定に強くなりたい」

 と思いながら生きてきて、これは旅にも通じるものだと思っています。

 

 これまでの旅でも本当に様々なトラブルがあって、ある意味で修羅場を

踏んできたわけだけど、そんな小さな経験のひとつひとつが積み重なって

自分を成長させてくれたのかな?、と思ってみたり。

 

 中田英寿も言っていたように、人生とは旅であり、旅とは人生

 そして、厳密に言えば人生という旅においては必ず誰もが「一人旅」

 出会う人やすれ違う人はいても、行き先やそこで何をするのかは自分で

決めないといけません。

 いつでもどこでも誰かと一緒!ということは有り得ないわけです。

 

 一般的な意味での一人旅が苦手な人は、もしかしたら一人で過ごすのが

苦手な人なのかな?

 携帯を手放せず、頻繁にメールをし、マイミクの数を増やすのに夢中に

なったり、予定のない週末が不安になったり・・・。

 

 僕の場合、異国をずっと一人で旅してきたことで「一人で過ごす時間」

どれほど大切かを解っているので、そういうことは全然ありません。

 

 むしろ、一人の時間を持てなくなったらと想像するとコワイ。。。

 世界中どこでも繋がる携帯なんて勘弁してくれ!という感じです。

 

 見渡す限りの地平線。吹き荒れる強風と夕闇の中に立って、

 「いま自分はこの場所でたった一人だ・・・」

 と実感したオーストラリアのナラボー平原。

 

 あの時 背スジを伝ったヒンヤリとした感触は今でもよく覚えていますが、

そういう瞬間を経験したことで周りの人の存在が本当に大切に思えてきて、

愛しくもなるし、有り難くもなります。

 

 ひとりでいたから理解できたことって、周囲に関しても自分に関しても

たくさんあって、それに気付けた意味はとても大きいはず。

 

 例えば、一人旅でずっと話し相手がいなかった時。

 話しを聞いてくれる人の存在がとても大切に思えたりします。

 

 例えば、夢を追いかけようか現実的に生きようか悩んでいる時。

 打算や思惑や事情を削ぎ落としていくと、自分のココロがいちばん価値を

見出しているものが分かってきたりします。

 (それが夢だったり、逆に家族や安定だったりするわけです)

 

 だから、悩んだら一人旅に出てみるというのは、とても良い選択。

 “非日常”の世界に身を置いて、一人で過ごす時間の中で見えてくるものが

きっとあるはずです。

 

 そして、それと同じくらい大切にしてほしいのは日常の「一人で過ごす時間」

 慣れ親しんだ空間であっても、一人で過ごす静かな時の流れの中で見えてくる

ものが、きっとあるはずです。

 
 
   

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