<旅の報告 その16>
道中記 パート16
「時代屋 武ちゃんの安来節全国放浪の旅」
どじょうすくい全国修行の一人旅・・・旅日記
<→愛媛・高知・徳島・香川→>
10月16日(日) 愛媛公演
7時ホテルのモーニングコールで目を覚まし、昨日、施設でいただいたお菓子とお茶で朝食の代用をする。間もなくホテルをチェックアウトしてホテル前で待っていると、梅友会愛媛県支部の大平弘子女史が迎えに来られた。今日は、彼女が経営されているグループホーム「ぽかぽか」を訪問して、入所の皆さん方と交流の場をつくってもらっている。
彼女の先導で松山市内から伊予郡砥部町まで走るが中々遠い、およそ一時間、山道を走り続け、ようやく到着。
控え室で準備をして10時開演の予定だったが、近所の人たちも見学に来られる予定だが、未到着のために40分間ほど、椅子に座って自己紹介から、今まで廻ってきた旅のエピソードなどをおしゃべりして時間調整した。
10時40分公演開始、入所の方・職員・近所の皆さん方を前に、一期一会の祝締めから寅さん口上、バナナの叩き売り口上、剣玉売り、皿まわし、南京玉すだれの大道芸から、メーンの安来節・どじょうすくい踊りを見ていただいた。喜び・笑いを表には表現できない方もおられたが、皆さん方、楽しそうに見てもらい、演者の武ちゃんも旅の目的の一つである地域の皆さんとふれあいを持つと云う夢が実現できた一日となった。ここの施設は市内から離れた高台の部落にあり、入居者は5名で、近く3名が入居予定だそうだ。その中に喜八郎さんというご老人がおられ年齢が105歳だそうだ。今日の公演を記念して紋付袴を着て車椅子に座って見ていただいたのには頭が下がる。どじょうすくい体験講座では三名の方に出ていただき、歩き方から所作の基本を三番まで、フルコースを体験してもらった。ここでも、皆さん方の笑いと涙が弾けた貴重なシーンとなった(笑)。公演が終わると昼食をご馳走になり、帰り際には施設長さんから花代まで頂戴した(感謝)。やがて皆さん方とはお別れして大平施設長さんに途中の高知街道・国道33号線まで送ってもらい、高知・桂浜に向かう。

105歳の喜八郎さまやお仲間の方々と記念撮影 皆さん方に楽しんでもらいたいと、真剣そうな顔で・・・(笑)
17時、ようやく桂浜に到着、坂本竜馬先生の銅像に、久しぶりに二度目の対面する。武ちゃんが最も尊敬する歴史上の人物なのだ!写真を撮ったりしながら周りを散策する。明日はどんなことがあっても、この竜馬像の前で野外公演をしたいと思う。
今夜はこの桂浜駐車場で車中泊の予定、ひろ〜い駐車場だ。22時30分になると駐車場の扉が閉まり、駐車場の中は武ちゃん号一台と僕だけとなっている。一人ぼっちの車中泊は慣れてしまったが、周りは人影も無く、ちょっぴり寂しい気分になる。真っ暗な海辺で、潮騒だけが聞こえてくるロマンチックな夜になりそうだ・・・♪
10月17日(月) 土佐の高知・桂浜「坂本竜馬」
昨夜、桂浜の土産店併設の食堂で夕食を摂ったあと、車に戻って焼酎を飲みすぎた為、今朝は不覚にも、目が覚めたのが9時だった。あわてて顔を洗って、昨日、ここの観光案内所で聞いていた高知市役所観光課に電話をする・・・。
『安来節保存会、安来市観光協会・教育委員会の推薦を受けて、どじょうすくい踊りを紹介しながら全国を廻っている者です。昨日は愛媛・松山市内で老人施設を4箇所訪問して公演をしてきました。本日は、私が以前から尊敬しています坂本竜馬先生の銅像の前で、野外公演をさせて下さい』と交渉する。『いつですか?今日?当日は難しいですねえ、後程、上司に相談してお返事します!携帯の番号を教えてください?』と言われた。そこで、すかさず『観光バスのお客さんなどの出入りで混雑するようでしたら、10分間でも15分間でもけっこうです、ここで公演するのが出発前からの願いだったのです、何卒宜しくお願いします』と畳み掛けてお願いした。
ほどなく高知市役所観光課から携帯に電話がかかり、『大道芸の方は駄目ですが、安来節・どじょうすくい踊りだけの公演はしてもらって結構です。ただし、伴奏テープのボリュームは大きくしないで下さい』と了解をもらった。
そのあと、昨夜からメールで連絡しあっていた岩国のメロンちゃんが、ご主人と一緒に駆けつけていただいた。なんと、わざわざ山口県の岩国から高知県・桂浜まで「時代屋 武ちゃん」を応援に来ていただいたのだ、ありがたいことだ。
11時から公演をしようと駐車場から、丘の上にある竜馬像の前まで荷物を移動、幟(のぼり)を立てて準備開始。幟を見たアイスクリーム売りのお姉さん近づいてきて『わあ〜!ここで、どじょうすくいをやるの?嬉しいわ〜♪』とおっしゃる。こちらも嬉しくなって益々ヤル気が湧いてきた・・・(笑)。
団体観光バスの皆さん方が次々に来て、説明を聞いたり記念写真の撮影などで、すごく賑やかというより混雑してきた。少し落ち着いた頃にしようか?でも、少しでも大勢の人に見てもらいたい、「エ〜イ!やろ〜!」と覚悟を決め、メロンちゃんご夫婦にも写真撮影を依頼して、「どじょうすくい踊り」の公演開始となる。観光バスのお客さんもひっきりなしに来ては、記念写真が澄むと帰っていく。その皆さん方を、少しでも引きとめようと武ちゃんは必死にどじょうすくいの演技をする。アイスクリーム売りの姉さんも手拍子をしながら熱心に見てくれる。終わった後で聞いたのだが、その彼女は、一宇川流家元の練習用ビデオテープを購入して練習している御仁だそうだ。今もアチコチのボランティアで踊っていると、おっしゃった。そして『武ちゃんの踊りは、ビデオテープそっくりの踊り方で良かった!』と言われた。ま、ビデオの中でで踊っている家元の弟子だから、踊り方が同じなのですよ、と言っておいた。『これからも道中、がんばってね!』と、おひねりを頂戴してしまった。

念願の土佐の高知・桂浜「坂本竜馬像」の前で野外公演をする(撮影・宮脇さま) 室戸岬に建立されている竜馬の盟友、中岡慎太郎の像
桂浜・坂本竜馬像の前で公演を二回して、メロンちゃんご夫婦と三人で、食堂に入り昼食をした。又も今回、勘定を先方に出してもらった、恐縮する。
14時を回った頃お二人と別れて徳島県牟岐町へと向かう。今夜からに二泊三日でお世話になる予定の近大梅友会徳島県支部長・岡田好二氏から電話があり、『今何所?こちらへは何時頃かな?』と聞かれ、今、桂浜・竜馬像前での野外公演が終わったところです、これから、そちらへゆっくり向かう予定です、と応えて武ちゃん号を走らせる。県道14号線から国道55号線に入ってから海岸線をスイスイと徳島方面に向かう。途中、室戸岬に立ち寄り、海が大波を岩に叩きつける豪快なシーンを数枚カメラに収めた。少し走り出すと竜馬像と同規模の「中岡慎太郎」の銅像が目についたので、ここでもカメラに収めた。明治維新直前、坂本竜馬と志半端にして京都で新撰組に暗殺された中岡慎太郎の立派な銅像が、一般的に知られていないのが、ちょっと残念に思った。
岡田支部長に電話連絡、途中のコンビニ「ローソン」の駐車場で初対面の挨拶、ご自宅に案内され風呂に入れてもらい、美味しい夕食とお酒をご馳走になった。温かいおもてなしに頭が下がる思いがした(感謝)。彼は長年、町会議員を勤められ、町会議長も歴任された町の名士で、現在は議員を辞めてボランティアや趣味の世界でご活躍と伺った。自適悠々の生活のご様子・・・♪
10月18日(火)
徳島県海部郡牟岐町の岡田氏宅の二階で目が覚め、階下に下りると、もう岡田氏自ら朝ご飯の用意をされており、顔を洗うと、さっそくご飯を戴いた。今日の訪問予定は午後の一回だけなので、12時半まで、彼のパソコンを借りて、今回の旅公演行程表の作成に専念した。実は岡田氏が今日午前中の訪問先を打診してくれていたようだが、左肩の痛みが生じた時点で、確定した施設以外は、あまり公演先を探さないで欲しいと、電話でお願いしたので四国の公演が、全体的に減少している・・・。
13時に岡田氏宅を出発、彼の先導で今日の公演先、老人保健施設「和楽」に向かう。途中、牟岐町教育委員会に立ち寄り、教育長さんを紹介され、しばらくお話をしたあと「和楽」に到着。
控え室に案内され、お茶をいただき舞台の準備にとりかかる。今日の公演は一回だけ、舞台時間はたっぷりあるとの事なので、丁寧に演技をすることができた。どじょうすくい体験講座では、杖をついた男性の方が舞台に出てこられ、どじょうすくい踊りを練習していただき、場内の皆さんも大喜びだった。肩の痛みも、そんなには痛くない、でも左肩に負担をかけないようにしようと、荷物運びは右手だけを使っている。
施設の公演が終わったあと一旦、岡田氏宅に戻り、彼の自動車で「鬼ケ岩屋温泉」に連れて行ってもらった。広々とした温泉で、久しぶりにのんびりとした気分になった。温泉から帰ると岡田氏が素早く夕食を作って、ご馳走になる。その後、彼は地域のソフトボール大会のナイターが決まっていると言って出かれられた。僕は部屋で午前中のパソコンを借りて、旅公演行程表のまとめ作業にとりかかり、ようやく完成した。
さて明日は、今日の公演と同じ近大梅友会徳島県支部・岡田支部長さんのお世話で、牟岐町の施設を三箇所訪問させていただき、そのあと香川県に向かう予定だ。そして、明日の夜は、今回の旅で最後の車中泊となりそうだ・・・(笑)。
10月19日(水)
今日は一日3回公演の予定だ、一回目の訪問先公演が10時なので、岡田支部長の先導で9時に「海部老人ホーム」に到着して、入所の皆さん方との交流をさせていただいた。どじょうすくい体験講座では、施設長さんと職員の方2名に出てもらい、素朴でユーモアあふれる島根県安来市の民謡踊りを、腰をふりながら歩き出すと入所の皆さん方、大変な喜びようで、拍手と笑いが鳴り響いた。
二回目の訪問先、老人保健施設「清流荘」を訪問、ここでも40分間の舞台を皆さん方と一緒になって楽しいひとときを過ごすことができた。三回目の訪問先はケアハウス「聚楽」だ。ここで今日は最後の公演なので、時間もたっぷりあるので公演が終わったあと、職員の方や入所の方に南京玉すだれを触ってもらい、演技の体験をしてもらったが、珍しいものだと熱心に取り組んでおられた。

は〜い!ただいま大道皿まわしは「道中まわし」にござ〜い・・・♪ ”さて、これから本日のメーンイベント・どじょうすくい体験講座のはじまりで〜す”
15時半、お世話になった岡田さんとお別れして、一路、香川県高松方面に向かう。
19時、まわりも暗くなってきたので予定していた道の駅「津田の松原」に武ちゃん号を停めて、今回の旅で最後の車中泊になるであろうと思いながら、寝床の準備をする。なんだか、感慨深いものがある。旅の終りも近づいてきたので家元のお家と、我が家と永井さんのお家に公衆電話から、電話をしておいた。
駐車場で武ちゃん号の隣に停めた男性三人のグループがテントを張り出した。その中の一人が話しかけてきた。『今はテントを張って寝床や食事の準備中ですが、あとで一緒に飲みましょう!』とお誘いを受けた。お酒?嫌いな方じゃないので好意を受けて、三人の宴会に入れてもらうことにする・・・(笑)。話を聞いてみると、三人とも遠洋漁業の船乗りさんで、今はお互い有給休暇をとって四国を旅行されているそうだ。住まいは横須賀・山口・北九州と離れているが、勤務先は同じ会社で、60歳から72歳ぐらいの雰囲気だった。テント設営は全員でやっていたが、それぞれ炊事係り・給食係り・宴会係りと、役割分担がいつも決まっているようで仲の良いグループだった。宴会は焼酎に、蒲鉾や白身の魚、豆などをおつまみにして、遅くまでおしゃべりした、ご三人さま、ありがとうございました。
10月20日(木) 香川公演
朝7時、昨夜おそくまでお世話になった道の駅「津田の松原」の三人組にお礼を述べて、坂出方面に向かう。今日は13時20分から坂出市の林田幼稚園を訪問公演の予定なので9時ごろ下見に行き、名刺・資料を渡して、その場所から離れる・・・。公演の時刻までたっぷりあるが、時間調整をどうするか?・・・悩む。そうだ、道の駅「瀬戸大橋公園」が案内書に載っていた、そこに訪れることにしよう。瀬戸大橋を間近でみるのは初めてだが見事だ、公園もきれいで素晴らしい公園だ。瀬戸大橋が完成したときに建設されたであろう?野外のドームみたいなステージが目についた。階段状の客席で、舞台を上から眺めるような施設だが、一度、ここで大勢のお客さんを前に公演したいものだと、ふと思った。
11時半頃、林田幼稚園に戻ろうと車を走らせたが、もう少しで別の方向違いの方面に向かうところだった。ちょっとおかしいなあ?と車を停めて、通行人に聞いて軌道修正、ようやく12時前に幼稚園に辿り着いた。でも、少し早いので幼稚園の駐車場で時間待ちをしていると、園長先生が『どうぞ、お入りになってお待ち下さい』と言われた。職員室に案内され、コーヒーをご馳走になりながら、しばらく先生方とお話をする。
公演する会場は2階にある体育館で舞台も立派なステージだ、13時25分開始。お迎えの保護者の方々も見に入っていただき、皆さん方と一緒に楽しむつもりで40分間、演技をさせていただいた。大道芸では少しオーバーに、どじょうすくい踊りでは基本に忠実に踊った。帰りには園長先生から名物・讃岐うどんをお土産に頂戴した。

香川県坂出市の林田幼稚園での「どじょうすくい」公演 修行の一人旅、最後の二晩(二泊三日)、お世話になった田原様のお孫さんです、”只今、剣玉売りに挑戦中です”
公演終了後、家元のお嬢さんに先導されて、お嬢さんが嫁ぎ先のご実家、田原様のお宅に伺った。ここのお宅で今日と明日の二日間、お世話になることになっている。初対面の挨拶をするまでかなり緊張していたが、温かく迎えていただき安堵した。18時から近所の方々がお見えになると云うことで、皆さん方の前で特別公演をさせて頂くことが設定されている様子だ(笑)。間もなく近所の方々が来られ、皆さんを前に、大道芸&どじょうすくいを披露させていただいた。演技の途中、家元から電話がかかってきたが『今は演技中なので、後程連絡させていただきます』とお断りを言って演技を続行する。どじょうすくいの後、一昨日から家元に言われていた「時代屋流・よかちん踊り」を、今回の旅で初公演をしたが、結構皆さん、笑いながら喜んで頂いたようだ(爆)。その後、家元に電話を入れると、『田原様のお宅で、よかちん踊りを、ちゃんと見てもらったか?』との内容だった・・・(笑)。公演終了後はお風呂に入れてもらい、豪華なご馳走で宴会をしていただいた。
明日は、田原様のお世話で老人施設を訪問して10時20分から公演が企画されているので、早めに床についた。それでも、時計をみると零時前になっていた・・・。