真名斗は大学が終わり家路についていた

 帰りながら真名斗は今日出会った少女のことを考えていた


−今日のやつ……何て言ったっけ…白瀬雪羽だったけか……雪羽って変わった名前だな…

 ってか同じクラスにいたのか…全く気付かなかった…しかしいきなり人の背中叩くか普通??

 しかも食事中に…ろくなやつじゃないだろうな…−


 そんなことを考えていた

 しかし真名斗はまだ気付いていなかった

 彼女が真名斗にとって、

 そして真名斗が彼女にとって

 特別な存在であることを……








                
                 第4話〜青くなった空〜


「行ってきます」

 翌日、真名斗はいつも通りに家を出た

 家を出るといつもにもまして青い空と眩しい朝陽に目を奪われた

「こんな青い空…久々に見た気がするな…」

 真名斗は朝陽に手をかざしながらそう呟き足を動かし始めた





 −大学にて−


「おーす早沢ー」

 真名斗が教室に入ると同時に、廊下側の席に座っている男子生徒が声をかけてきた

「松下…昨日何で休んでたんだよ?」

 真名斗は自分の席に荷物を置きながら口を開いた

 松下とよばれるその人物は、廊下側の壁にもたれかかりながら答えた

「俺だって風邪くらいひくんだよ。季節の変わり目は風邪ひきやすいしな」

「おめでとう。君は『バカは風邪をひかない』説が嘘だということを自分の体で証明したんだ。ノーベル賞ものだぞ」

「はっはっは、ノーベル賞など私にとっては朝飯前だよ!……って、おい早沢!」

 松下は真名斗が今現在、大学内で唯一心を許せる人間だった

 まだ入学して間もないが、実際松下といると

 自分が記憶喪失だとかいうことを気にせずにいられたのだ

 
 真名斗はふと辺りを見渡した

 
 いない……

 昨日の白瀬雪羽がもう来ているのかがふと気になったのだ


 しかし教室にはいなかった


「どうした?」

 教室をきょろきょろ見回してる真名斗に松下が尋ねた

「いや何でもな…」

 そう言いかけると、途中で教室の入り口から1人の女生徒が入ってくるのに気付いた


 雪羽だった

 雪羽は真名斗に気付くと真名斗に近づいてきて

「今日は寝るなよ!」

 と言いながら背中をパシッと叩き、窓際に集まっている女生徒の輪の中に入っていった

「痛……また叩かれた…」

 真名斗が叩かれた部分をさすっていると

「何!?早沢、白瀬さんと知り合いなの!?」

 と、松下が目を見開いて尋ねてきた

「別に…昨日授業中寝てたら起こされた…」

「何ぃ!?彼女に起こしてもらっただとぉ!!」

 周りに聞こえないような小声ではあるが、確実に松下の声のテンションは上がっていた

「何? お前あの子知ってんの?」

「知らんのか!?
白瀬さんは今年入学した新入生の中の、『美人四天王』と呼ばれる4人の中の1人だぞ!」

 誰が決めたんだよ…

 真名斗はそう思ったがあえてつっこまなかった

「お前俺が休んでる間に1人だけ……っ!!」

「知らん。 で、その四天王の残り3人は誰なんだ?」

「法学部の佐藤さん、社会学部の鈴木さん、経済学部の田中さんだ」




「……ずいぶんありきたりな名前だな…」





 −昼休みの食堂にて−


「お前白瀬さん狙いか?」

「はっ? カンケーねーよ」

 真名斗と松下は日替わりランチを食べながら喋っている

 
 今日は来ねーだろーな?……

 真名斗はなんとなく雪羽が今日も来るんじゃないかと思っていた

 すると

「はい、おじゃましまーす☆」

 
 来た

 
 予想的中

 雪羽は普通に席に腰を下ろして昼食を食べ始めた

「し、白瀬さん!?」

 松下は驚きのあまり裏がえった声を発した

「よっ!松下くん」

 雪羽は右手を軽く挙げ、松下に挨拶をした

 そしてその横で呆れ顔で真名斗が声を発した

「何でクラスの女子連中と食べないんだ??」

「私の友達みんなお弁当だからっ」

「ならお前も弁当にしたら…」

「そんなの私の勝手でしょう」

「ぐ……」

「じゃあこれから食事はぜひ俺たちと!」
 
 松下が笑顔満開で叫んだ

「えっ本当!?んじゃあ是非〜 1人で食べると味気なくてさぁ〜」

「やった……俺にも春がきた…」

 松下の意識はもうどこか遠くへいってしまったようだった

 

 すると


 サッ


 真名斗は今自分のランチの上に何かが通った気がした

 よく見てみるとそこにあったはずのデザートのゼリーがなかった



 …………



 俺食べたっけ??




 真名斗が思考を張り巡らせていると、

 隣でゼリーを食べ始めた人物が約1名

 っていうか雪羽


(…………)

(いやいや落ち着け!!
いくらコイツでも人のデザートを何の断りもなしに食べ始めるなんて……
そんなアバウトな人間いるはずがない!! きっと俺が無意識のうちに食べたんだ!!)




 ……でも聞いてみよう



「なぁ……そのゼリー……」


「あっ、もらったよ??」










「………誰か止めてよ……この姉ちゃん……」






to be continued




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〜気まぐれあとがき〜

はいフェンリルです

はい更新遅くなりました

スイマセンm(_ _)m

実をいうと私、学生なんです

しかも受験生なんです

夏休みは勉強しまくらないといけないんです(泣

だから以降も更新遅くなると思うんですがご了承くださいm(_ _)m

ではまた、月光が照らす数多の灯の下でお会いしましょう(意味不明

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