不思議だ すべてが俺の思い通りにいけそうだ
ある意味 怖いな だが勝負はまだまだこれからだ!
『図書室での会話』
「こんにちは」
綾人が今にも図書室のカギを開けようとしているパリに声をかけた。
パリは驚いて振り返る。その拍子にカギを床に落としてしまった。
突然の出来事に戸惑うパリ。
そんなパリを見つめながら綾人はパリに近づき、床に落としたカギを拾い上げ、
「君も大変だね」
と優しく微笑んで、図書室のカギを開け戸をひらいた。そこでパリは、
「瞳でいいよ」
パリは綾人にスマイルを送り綾人の横をすり抜け図書室に入った。
おっとクレイジー♪ もう平然になってやがる 大した器だ
「予定より早く陣堂くんが来たからまだ準備できてないんだ」
そう言いながらパリはカギを受付の机に掛けた。
すると綾人は中に入り、図書室の戸をガラガラと閉めて、
「綾人でいいよ」
綾人の言葉にパリは目を見開いて、
「えっ・・!」
急な展開に再び驚くパリ。再び綾人のペースに戻ったかにみえたが、
「じゃ〜・・私も小夜子でいいよ♪」
予想外の展開に今度は綾人が驚く。
やるな・・ここまで俺のペースに持ち込めないのは久しぶりだ
だが その分やりがいがある!
パリは綾人と軽く喋りながら日誌を書いたり貸し出し人数を数えたりとバタバタしていた。
綾人が「何か手伝おうか」と訊いても、
「いいよ・いいよ、気にしないで♪」と返された。
そんな時、パリの友達がガラガラと戸を開け図書室に入ってきた。
「遅いよ、桔梗ー!」
パリが入ってきた女性に喋りかけた。
そうか・・こいつが水野桔梗か
「ゴメンねー」と言いながら桔梗は綾人を見て、瞬時に今の状況を理解した。
桔梗はイタズラ気に微笑み、受付に駆け込むと、
「こっちは私が何とかやっとくから2人で御飯にでも行ってきなよ」
と言って、パリの背中を押して受付から追い出した。
「ちょっと桔梗!」
戸惑うパリ。そんなパリを無視して桔梗は綾人の方を向いて、
「陣堂君だっけ・・この娘の面倒よろしくね♪」
どうやらこの女はラブレターの事なども全て知っているみたいだ。
そしてコイツなりにパリに気を使ってるみたいだ。
「ありがとう」というべきなのかな・・よく分からないが・・
とりあえずアンタのキャッチフレーズは
パリの友達 パリとの『架け橋』
「確かに・・預かりました」
綾人は頭の中で人間観察をしながら、笑顔でそう答えた。
「陣堂君!何言って・・」
パリは顔を赤くして開いた手を上下に振りながら、本気で動揺した。
「だから綾人でいいって」
そうして2人は図書室を跡にした。
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