【 綾なす人の 夢 】
『柳沢県 浅葱市』
この市内で一番の進学校 『市立神楽高等学校』
一般にマンモス校と呼ばれる広さを持ち、神楽駅から徒歩10分の距離にあった。
そして 駅から学校までの道に、都会でありながらよく動物が出没するので
いつの日からかこの道はこう呼ばれていた
ーーー『ケモノミチ』ーーー
そしてー このケモノミチを通学路として通う大勢の学生の中に、
ある一人の少年がいたーー
《綾なす人》
今年も同じ季節が流れ、桜の木も例年どおり冬の寒さを乗り越え、鮮やかな桃色の花を咲かせていた。
そしてこの浅葱市のケモノミチや校門の近くにも『紅い桜』が咲いていた。
紅い桜といってもこの地域では当たり前のことで、この地域の人達は『桃色の桜』の方がおかしいと感じる程であった。
そんな折ー ある1人の転校生がこのケモノミチを通っていた。
彼はこの『紅桜(べにざくら)』を見て多少驚いたが、気にする様子はなかった。
それなのに、このケモノミチを通っている地域の人達や神楽校の生徒達は、この紅桜に心を奪われていた。
彼はそんな連中を抜かし歩きながらこう思っていた、
色がどうとかじゃなく 桜は
散るから美しいのに
彼の名は 陣堂 綾人(じんどう あやと)
年齢 17歳
血液型 AB の 左利き
身長 178cm で それなのにがっちりしていて、
髪はKATーTUNの赤西 陣のような感じで茶髪
顔は 上 の 下 で IQも170を越えていた。
彼は物心つく前から天才児と呼ばれ、成長するにつれてその傾向は強くなり、
あらゆることにその才能を発揮し、育った町では周囲の目を惹きつけてやまず、ある種のカリスマ性を持っていた。
ただ1つの問題は
彼は ヒネクレていたーーーー
そんな彼が校門を越えようとした時、1人の女性と出逢った。
その女性は日本的な美人で、長髪の黒髪が美しく、ケイタイを耳にあて、誰かと笑顔で通話していた。
紅桜にも心を奪われなかった綾人が、たった1人の女性に心を奪われてしまったーー
この土地も
まだまだ捨てたモンじゃない
こうして綾人の新しい学校生活が始まったーー
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