標準:1 笑顔:2 怒り:3

 騎娘

ステージ1

 ノベル

 とうとうこの時がやってきた。
私の騎士デビューの時が。
待ってましたと言わんばかりに、というか言ったけれど。
それくらいの勢いで飛び出したアタシは今空に。

 人間を襲うとか馬鹿としか思えない。
まぁその馬鹿のお陰でアタシはこうやって飛び立っている。
悪が居ないと正義が無いんだから、仕方の無いことなんだろう。

 とりあえず護身用の魔法とか、一対多、一対一の戦い方の基本は三七から教わっているから大丈夫だと思う。
アタシの契約してる悪魔はそこら辺の奴よりも数段強いんだから。

「えーと……一対多の時の戦い方は……」

 折角のチャンスを無駄にすることの無いように、しっかりと復習しておこう。
三七に教わったのは確か。

『こんな格言があります。将を射んと欲すればまず馬を射よ。まぁ、強い人を倒したいならまず足を止めてしまえ、もしくは周りから倒してしまえ、そんな意味です。ですが、面倒なのでさっさと将を射っちゃいましょう。だって私たちは魔女なんですもの』

 そんなことしか習ってないような気がする。

 でもまぁそんなもんだろう。こうやって沢山の敵が居て、アタシは一人。
ならできることは限られている。ぱぱっと今回の将を倒してしまうのが楽だろう。
人間を襲っているって聞いた村にとりあえずは今向かっているけど、恐らくそっちの方角で問題は無いはず。
便乗した魔女とかその使い魔とかがわんさか飛んでいるんだから。

 あぁ記念すべき最初の魔女はどんな相手だろう。
楽しみで胸が躍る。
「躍るほどの胸も無いのに?」
「うっさいな。私だって躍らせようと思えば躍るくらいはあるさ」
本当に悪魔ってのは嫌味しか言わない。
三七が契約している悪魔はもっと紳士的で格好いいのに。
ほらほら躍らせてみてよー、なんて言うこの悪魔はただの酔っ払いにしか見えない。
「そんなに躍らせてほしいのなら、もうちょっと成長させてくれたらいいだろ」
「契約したら成長は止まるんだから、躍りたいのなら契約を切ることねー。頑張って!」
私が契約を切ることは無いと分かっていてのこの言動。
あぁ腹が立つ。立って立って仕方が無い。
「立つほどの腹はあるのかしらね?」
「ねーよ!」

 あぁ、腹が立つ。


 セリフ

騎娘「人間に会え、そして騎士らしく人間を助けるアタシ。中々悪くない。願ったりだが……」
   全く……魔女が人間を攻めて何か得をするのかって話だな……」(半目顔。いたって真面目。恐らく標準顔に:1)
レイ「魔女ってホント野蛮よねぇ」
騎娘「あー、野蛮だね。そんな野蛮なアタシは、野蛮な魔女を倒しに行くわけだ」(完全に目を瞑って困ったような呆れたような:5)
レイ「本当に、悪い子に育っちゃって。どこで教育間違えたのかしら」
騎娘「いい子に育つ条件というものがあるのなら、アタシの環境にはそれが一切存在していなかったんだろうな」(悪戯っぽい笑み キシシみたいな:2)
レイ「本当に、私とあの魔女が育ててきたんだから少しは魔女らしく育っても良いものなのにね」
騎娘「あぁ、それにしてもこのクソ眠い時に借金返済とはね……。よぅし、さっさと終わらせて」(5)
レイ「死んだように眠るのかしら?」
騎士「寝る子は育つ! 寝ない私は永遠の14歳ってね」(1)


 ボス前

騎娘「楽しくなってきたな」
レイ「あらそう? この程度だと暇で仕方ないかと思ってた」
騎娘「やっぱこれって弱いのか。初めてだからよく分からんね。でもまぁ初めてだからこそ、こんなに魔法を使えて楽しいのさ」
レイ「なるほどね。それこそ胸が躍っちゃう程なのかしら?」
騎娘「しつこいな……もー胸胸うるせーんだよー」
カレ「胸がどうしたのかしら?」
騎娘「…………」
  「躍ってる……」
レイ「躍ってるわ……」
カレ「ふふ、小さな騎士さん。貴方も街を守るために戦っているのかしら?」
騎娘「ん、あぁ。そうだよ。人間を守るために戦ってるんだ」
カレ「それなら私たちは味方ですね。良かったわ。街が壊されたりなんてしたら、チーズが手に入らなくなってしまいますものね。
   それに、こんな小さな子と戦うなんて嫌ですもの」
騎娘「……そうだな。出会ってばかりならそうしてただろうけど……」
  「小さい小さいうるせーんだよ! この牛乳野郎!」
レイ「八つ当たりほど空しい当たりは無いわねぇ……」
カレ「あらあら、やっぱりこの外見だと女性には人気が出ないのかしら。
   まぁ男性には人気ですので、何も問題は無いですけどね」
騎娘「あんたをこてんぱんにやっつけて、そのでっかいもんから罪を搾り取ってやる。
   それをアタシの騎士物語の序章にしてやるから、光栄に思うんだな!」
レイ「あなたの方が十二分に酔っ払いねぇ」


 ボス後

騎娘「いよーっし。初勝利! なんだ、案外簡単なもんだな」
レイ「私の強さに感謝するところよ、そこは」
カレ「ひどいわぁ……。こんなに服をびりびりにして……本当に罪を搾り取るつもりなのかと思ったわ……」
騎娘「そういやぁ三七が言ってたよな。勝った方が正しい、勝った方が美しいって」
レイ「まぁそれは美貌的な意味じゃなくて、例え的な意味で言っただけでしょうけどね」
騎娘「ということはだ、アタシの方がこいつよりも美しいってことでいいんだよな?」
レイ「人の話を聞かないなら、質問しないで欲しいのだけれどね」
カレ「美しさを悪魔から貰っている私が、あなたみたいなちびっ子に美しさで負けるはずが……」
騎娘「勝った方が正しい! ということで私はあんたよりも美しいのさ!」
カレ「このクソガキが……」
騎娘「あぁ、楽しい……これが勝利か……楽しいな! 胸が躍るな!」
カレ「躍るほどの胸もな……」
騎娘「搾り取ってやるわー!」






ステージ2

 柔らかかった……。
いや、そんなことを思い出している暇は無い。
とうとうアタシの騎士人生に初の白星がついたんだ。
これは記念すべきことなんだから。
やっと、一歩、人間との和解に使える材料を手に入れた訳なんだから。
と思ったけど、あいつも人間を守る側だって言ってたな……。
それに格好も街の人間の服だったし、飛んできた方向も人間の住む街がある方だった……。
あれ? アタシ要らないことしちゃったんじゃないか?

ま、まぁいい。
魔女を倒したのだ。
その事実は十分にアタシを満足させる。
この調子でどんどん魔女を倒していけば、魔女も悪い奴ばかりじゃないと人間も分かってくれるはず。
そうすればまた昔のように一緒に暮らすことだって不可能じゃないはずだ。

 にしても、あまり罪を取れなかった気がする。
それともアタシが思っていただけで、実際は皆こんなものなんだろうか。
「いいえ、さっきのが見た目に似合わず、罪を持ってなかっただけよ」
子宮に住む悪魔、レイがそう教えてくれる。
やっぱりそうなんだな。



 ボス前

騎娘「なんだか風が強いなぁ」(1)
レイ「そうね。さっき捻ったのも風や火を使う精霊だった気がするし」
騎娘「へぇ、よく知ってるな。流石元神様」(2)
レイ「伊達に現神様に惚れられて無いわよ」
騎娘「ん、なんかあそこにいるな」(1)
レイ「魔女ね。恐らく、さっきの奴の召喚主かしら」
2 「あ……、あなたが『後で来る子』?」
騎娘「何のことだ?」(5)
レイ「そうね。この子が『後で来る子』で間違いないわ」
2 「良かった……なら、悪戯させていただけませんか?」
騎娘「何の話? なぁ」(5)
レイ「『前に来た子』に聞くのね。面倒な説明は好きじゃないわ」
騎娘「よくわかんないけど……魔女なら魔女らしく戦えばいいんだな」(1)
2 「あなたは私より年下みたい。お姉さんに悪戯させて……ね」

 ボス後

2 「あー……もう……無理……」
騎娘「魔女ってなんだかとても強いモノっていうイメージがあったんだが、そんな事は無いんだな」(驚いたような顔4)
レイ「そうねぇ。まぁ、仕方ない気もするけどね」
騎娘「えっと、倒したらこいつの罪をもらっていいんだよな?」(1)
レイ「えぇ、好きなだけ搾り取ってやるが良いわ」
2 「ルールだし……仕方ないけど……年下に負けるなんて……」
騎娘「アタシはまだ若い部類だけど。契約してるコレが、相当らしい。残念だったね」(2)
レイ「ご紹介に預かりました、コレです。無事契約更新できたなら、以後よろしく、ね」
2 「時間はまだあるから頑張りますよ……。それじゃ、私は休ませて貰います……」
騎娘「おう、お疲れさん」(2)
レイ「それじゃあね、連戦お疲れ様」
騎娘「連戦? どういう事?」(4)
レイ「お子様は知らなくていい事よ。俗に言う、ひ・み・つってやつかしら」
騎娘「はいはい……お子様はただ前を向いて走りますよ」(5)

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