河内平野を横切り、生駒山地を越えて大阪と奈良側を結ぶ街道としては、北から中垣内越(古堤街道)、暗峠(奈良街道)、十三峠(十三街道)、亀の瀬越(北八尾街道)などがあり、これらとは別に枝道としていく本もの山越えの道が古くからありました。このなかで、生駒山頂の南側の鞍部である暗峠(標高455m)を越える暗越奈良街道は、大阪と奈良間を最短距離でつなぐ八里八町(約34Km)の道です。日下の直越の道とともに奈良時代以前から利用されてきた古道の一つですが、江戸時代に入って本街道ではなく脇往還として盛んに利用され、旅客・貨物の重要な交通路となりました。この街道の難所である「暗峠」には石畳が敷かれ、「河内名所図会」(1801年刊)に描かれているように、「河内屋」「油屋」など20軒ちかくの茶店やはたごがあり、伊勢参りの人々で賑わいを見せました。峠付近には石畳と石仏・道しるべ。石灯籠などが残り、説明板の横にも「和州矢田山で迎地蔵尊」と刻む万延元年(1860年)の道しるべ、摩滅した、文政10年代の「おかげ燈篭」があります。 |
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峠の茶屋 |
山頂のアンテナ群 |
峠の茶屋 |
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