春、それは俺にとってかなり嫌な時期でもある

その理由としては、二つの理由がある

一つ目は・・・・・まあ、簡単なことだ

最初に思い出すのはやはり入学式後の新入生のオリエンテーション


我先にと部員確保のために奔走する生徒たちがぞろぞろと入場

あたりは戦場となるのである

そのせいで新入生はかなり運動部などに恐怖を覚える

ここで少数の生徒は文化部行きが決定するのだ


そして俺が一番嫌いなのが二つ目

新入生が入ってくる前、その一ヶ月ぐらい前にある卒業式だ

卒業式イコール告白大合戦

憧れの先輩に猛烈アタック、それはどこでも変わらない


だがおかしい、何故・・・・・何故俺に告白なんだ?

おっと・・・・・まだ紹介してなかったな、俺は相原宗谷、一応主人公だ





〜好き?嫌い? 春の告白大合戦編〜
月日はそう、卒業式の日だ 俺は卒業証書を持って美帆との待ち合わせの場所に行こうとしたのだが・・・・・ 「先輩、前から好きでしたっ!」 「だからさ、俺彼女持ちだって・・・・・」 「先輩っ、私も先輩が大好きですっ!」 まあ、先ほどからぞろぞろと下級生が俺を呼び出しては告白 呼んでは告白のオンパレード 正直言って、かなり辞めて欲しかったりする 美帆との約束があって時間が迫ってるんだってのっ 「いや、あのね・・・・・俺彼女いるから・・・・・んじゃ、そういうことでっ!」 「逃がしませんっ!」 「ぐぉっ!?」 逃げようとしても数人の女子生徒に抑えられてしまう俺、ってか・・・・・強いなぁ、女子生徒 そんなことを考えながらもぞろぞろとやってくる下級生諸君・・・・・何故だ 「・・・・・あのさ、なんで俺に告白するんだ? 俺よりもいい奴、他にもいるんだが?」 「何言ってるんですかっ、先輩って影ではかなり人気のある人なんですからねっ!?」 「・・・・・・・・・・そ、そうなのか」 「そうなんです、そうなんですよっ! なのに先輩ったら中等部のお姫様となんか付き合ってぇ!」 バシバシと叩いてくる女子生徒たち・・・・・嫉妬なんだな?そうなんだな!? ってか、辞めてくれって・・・・・痛いって、そこ痛いって 「げっ・・・・・時間が迫ってるっ!?」 「先輩・・・・・お姫様とのデートですか」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 「沈黙は肯定とみなしますっ!」 一気に襲い掛かってくる女子の群れ 正直言ってかなりヤバイ・・・・・ってか、怖い 「・・・・・結構、ピンチ?」 「おいおい、大変そうだなぁ相原」 「春木っ・・・・・天の助けっ!」 「・・・・・・・・・・大げさだな」 女子生徒に潰されそうになっているところに来たのは春木夾 これは正月限定バージョンを見ている人なら分かるだろう、俺のクラスメイトだ 「あれ、春木先輩じゃない?」 「わぁー、春木せんぱぁい♪」 「うおっ!? ちょっ、待てっ! 待てっての!!」 数人の女子生徒が春木に群がり、春木は遠くへ移動してしまう ふぅ・・・・・これで包囲網は何とか抜けられたか 「うー、先輩のばかぁ!」 「ばかって言われても・・・・・俺には美帆しかいないし」 「ろりこん先輩のばかぁぁぁ!」 「んなっ!? ちょっと待て――行っちゃったか・・・・・はぁ」 かなり俺にとって屈辱的なことが言われたが、包囲網から逃れられたのだからよしとしよう 時間は・・・・・・・・・・んげっ 「・・・・・・・・・・五分オーバーか、キツイな」 時計を確認すると約束の時間は過ぎている かなりご立腹だろうなぁ そんなことを思いながら俺は走り出す お姫様の機嫌取りは、かなり大変だからな・・・・・ 待ち合わせ場所は正門、そこで待っていたのは黒の集団だった ってか、美帆に告白して撃沈した中等部卒業生の一行だ 美帆は今回で中学二年、だが告白しているのは美帆ではない、卒業生だった ・・・・・おいおい 「すまん美帆、包囲網から抜け出すに時間かかった」 「・・・・・・・・・・むぅ」 「わかったわかった・・・・・最近できたデザートの店があるから、そこでいいか?」 「・・・・・・・・・・うん」 黒い塊を押しのけて俺は美帆を引っ張っていく 恨みがましい視線を感じるが、まあ代償としておこう それにしても、本当に美帆は人気あるなぁ まあ、かなり可愛いからな 「あれ・・・・・お兄さん」 「ん? おお、影森じゃないか」 美帆と歩いていると前を歩く一人の後輩を発見する 美形なので後ろから何人もの女子生徒が我先にと告白したいのを堪えてついてきている 多分本人は気付いていないのだろう、めんどくさそうに歩いていた だからだろうか、声をかけたくなったのは 「よう影森、相変わらずだな」 「宗谷先輩に・・・・・美帆か」 「・・・・・今帰り?」 「見てのとおり・・・・・先輩達は相変わらずか」 はははと苦笑いをする影森、本名は影森裕也といい、こいつとは結構付き合いある 俺のバイトのシフト表を書いてくれるのもこいつだったりする 「そーや」 「ああ・・・・・これから最近出来たデザートの店に行くんだが、来るか?」 「いいんですか?」 「美帆がいいって言うんだ、構わんさ」 「ははっ、やっぱり先輩って美帆に弱いっすね」 うるさいなぁと言いつつ、俺と美帆は笑う それにつられて影森も一緒に笑った デザートを売っている店というのはかなり女性の比率が多いと聞く けれど今回行った場所はかなり雰囲気は違っていた 大人の雰囲気を漂わせるバーのような場所、それが第一印象 正直言って、かなり俺たちは場違いのような気がする 「さて・・・・・メニューはこれか」 「そーやは、何にするの?」 「ん? 俺はそうだな、一応コーヒーとモンブランで」 「それじゃあ俺はコーヒーとチーズケーキで」 すぐさま注文を決める俺と影森 美帆の注文はかなり後に決まるからな、気長に待とうか 「んー・・・・・うん、決めた」 「ん?」 「えーっと・・・・・アールグレイとシフォンケーキで」 「了解・・・・・すみません」 近くを歩いていた店員に注文を伝える 愛想よく答える店員を見送りながら俺はぼーっとしている影森を見た 「・・・・・なんか、ボーットしているな、影森」 「ん、まあ・・・・・春だから」 「そーやも、ぼーっとする?」 「いや、そこまではしないが」 影森と一緒に日のあたる場所でぼーっとしている二人 兄妹に見えてしまうのも無理はないだろう、それだけ二人は似ている 「・・・・・ん、きたか」 「きた」 注文の品が届き、俺たちはさっそく食べ始める ふむ・・・・・結構甘くは無くていいな、俺好みだ 「そーや、はい」 「ん? ああ」 目の前にフォークを出してくる美帆、そこにはシフォンケーキが乗せられている 要するに、食べろということだ 「む・・・・・美味いな」 「そーやのも」 「ああ、ほれ」 モンブランを差し出し、美帆に食べさせる 隣では影森がコーヒーを飲みながら苦笑していた 美帆がここまで出来るのも、やはり影森には心を許しているからだろう 本人もお兄さんと言って慕っているからな 面白いことに美帆は他人のいる場所ではこのような事はしない けれど親しい人などといる場合は結構こういうことの発動率は高かったりする 今回はその例の一つだ・・・・・結構恥ずかしいけどな その証拠に影森が苦笑しているのだ 「らぶらぶですね、先輩たち」 「そーやとはずーっといっしょだから」 「言うねぇ」 そんなこんなで俺たちは雑談を挟みながら食べていく 終わる頃にはかなり日は傾いていた 「それじゃ先輩、美帆・・・・・また」 「ああ、気をつけて帰れよ」 「ははは、了解です」 そう言って影森は帰路につく 俺と美帆はそんな影森を見送り、二人で同じ家に帰った 「さて・・・・・着いたか」 「とうちゃーくっ」 家に入ると美帆はすぐさまソファーに寝転ぶ こらこら、スカートからパンツが見えてるっての 「ブルーのストライプか、新品だな」 「っ!? なんでそんなこと知ってるのよぉ!?」 「いや、和夫さんが・・・・・」 「お父さん、お父さんなんだねっ!?」 いきなり立ち上がると美帆は電話機のある場所に移動 猛スピードで電話番号を打ち込み、受話器を耳に当てていた そして、俺はかなり苦笑することになる まあ、わからいでか 「お父さんっ、なんで私の下着の種類を理解してるのよー!!」 「・・・・・・・・・・直球だなぁ、美帆」 電話に出たのは本当に和夫さんだっだようで、美帆はご立腹 霧崎家は面白い人たちばかりだなぁと思ったり そんなことを考えていると、美帆が受話器を置いてこちらに来る さて、何が出るのやら・・・・・ 「ふふっ・・・・・えへへ」 「・・・・・・・・・・・・・・・美帆?」 「責任とってね?」 「んなっ!?」 俺に抱きついたまま離れない美帆はスリスリと顔をこすり付けてくる まるでネコのようだが、かなり危険だったりもする ってか和夫さんか、入れ知恵したのは・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・いや、美袋さんだな、これは 「そーやぁ♪」 「ぐおっ・・・・・俺は嬉しいが、かなり危険だからやめいっ!」 「だめだよぉ、嬉しいんでしょー♪」 「ちょっ・・・・・首は舐めるなって、くすぐったいだろうが」 まあ・・・・・アレだ、結構危険だったりします、はい ぎゅーっと抱きついてくる美帆をなんとか引き剥がし、俺は正面に座らせた あのままだとかなり危険だったからなぁ・・・・・俺の理性が 美帆はそんなことはなかっただろうけどな 「・・・・・で、今日はどうしたんだ?」 「・・・・・・・・・・そーやが悪いんだから」 「・・・・・ん?」 「他の女の人と一緒に居たら、だめだもん」 むぅとむくれる美帆・・・・・ああ、そういうことね? 俺が他の女子生徒に告白されまくっていたからかなり不服だったと そういうわけですか、お姫様 ・・・・・そりゃないっしょ? 「そういう美帆も、他の男子生徒と一緒だったよな」 「・・・・・・・・・・うっ」 「責めてるわけじゃないさ、美帆はもてるからな」 「そーやだって、一緒だもん」 「ならどっちも悪いということで」 「うん」 仲直りなんて簡単なこと・・・・・まあ、喧嘩でもなんでもないんだけどな 俺には美帆が必要で、美帆には俺が必要・・・・・ただそれだけのこと それが見えなくなるほど凄まじいのだ、春という陽気は 告白だけは勘弁、結構きつい 「それじゃぁ、続きぃー♪」 「ちょっ、まっ!? どこ舐めてやがる、美帆っ」 「・・・・・言っていいの?」 「・・・・・・・・・・かなり辞めて欲しいかなぁと」 「じゃあ大人しく舐められてるの♪」 「ちょっと・・・・・うぉいっ!!」 そんなこんなで俺たちの一日は過ぎていく 本当にこんなんでいいのか? ・・・・・・・・・・いいんだろうな、俺たちの場合は これが俺たちの普通、日常だ だが・・・・・なにか忘れていないか? 結構忘れてはいけないことだったような気がするのだが・・・・・ まあ、いいか そのころ、某所では・・・・・ 「なんで、なんで俺はこんな所にいるんだっ!?」 「春木せんぱぁい、私たちからは逃げられませんよぉ♪」 「ふふふっ相原先輩には逃げられちゃいましたが、春木先輩はフリーなのです♪」 「ちょ、その手に持ってるロウソクと鞭は何だっ!?」 「またまたぁ、分かってるじゃないですかぁ?」 「そうですよぉ?」 次々と現れる女子生徒に春木は恐怖する 女子生徒が持っているのはロウソクと鞭、そしてデジタルカメラ 「これで先輩の姿を撮影して売りさばけば、ふふふ♪」 「だめですよぉ、それは観賞用なんですぅ」 「大丈夫よ、私たちの物なんですから♪」 にやりと嫌な笑いを浮かべる女子生徒たち 後ずさる春木だが、暖かなものに背中が触れた 「あら先輩、私と最初にしたいんですか? ふふっ、お目が高いですね♪」 「あっ、ずるいよぉ」 「ふふふっ・・・・・さぁ先輩、私と一緒にれっつあばんちゅーるですっ♪」 「ひぃ、なんでなんでロウソクに火を・・・・・い、いやぁぁぁぁぁっ!」 この日、春木夾は一人の野獣から一人の猛獣になりました 上からの表現では逆のように理解されるようですが、あれからどうなったのかは・・・・・想像に任せましょう <Fin>
〜後書き〜 春木君、君はやはり漢だっ!(ぉ まあ、そんなこんなで書き上げました、好き?嫌い?春の告白大合戦 今回は告白という観点+少々の嫉妬ということを中心に行ったのですが・・・・・ 春木君が犠牲になりました、女子生徒に(ぇ 本人は野獣から猛獣になったので、かなり幸せでしょう ではでは〜


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