桜散るこの島で・・・
【月影花】
さくらにランクをばらされてから3日が経った 皆は薄々感づいていたようで、俺のことを普通に受け入れてくれた。 それはかつては無かったこと、俺はとてもそれを嬉しく感じた・・・・・ さくら「ねえ裕也君」 裕也「なんだ?」 さくら「ここに来たってことはアリスちゃんには会ったの?」 裕也「・・・・・・・・・・いるのか?」 アリスとは、本名を月城アリスと言い、過去に俺と一緒に魔物を倒していた仲間である。 最初は打ち解けられなかったが、だんだんと心を開いてくれた時は嬉しかったな・・・・・ さくら「アリスちゃんは一個下の学年だからね、確か美春ちゃんと一緒のクラスだったよ?」 裕也「なるほどね、んじゃ休み時間にでも訪ねてみる」 さくら「うん、本人もきっと楽しみに待っていると思うよ」 笑顔でそう言うさくら、まあ俺も久しぶりに会ってみたものだ 自然と込み上げてくる笑みを打ち消し、俺は自分の教室に入っていく、一応授業はあるからな 教室に入ると杉並がナイフを磨いていた・・・・・物騒だ そんな俺の考えを知らずに杉並はせっせとナイフを磨く 裕也「ん、確か屠龍とか言う名前のナイフだよなそれ」 杉並「俺様の相棒さ」 裕也「まあ杉並は強いからな」 杉並「はっはっは、我に不可能は無いのだ」 いや、そんなこと聞いてないし・・・・・ まあ暴走している杉並は無視しよう 音夢「それにしても未だに信じられませんね・・・・・」 裕也「俺がSSSだってこと?」 音夢「ええ」 裕也「まあ誰だってはいそうですかで済ませられないからな」 前もそうだった、ばらしたところで信じてくれる人は少ない すぐに信じられるのは適応力が高いのか、それとも警戒心が薄いのかだ 音夢「ですが強い人が近くにいるのは心強いですね」 裕也「そうか?」 音夢「そうです、学ぶことも多そうですから」 ノートを真剣に取りつつも朝倉妹はそう言った 授業も終わり昼休みになる、俺は早速一年の教室に向かうことにした 裕也「だが、天枷さんのクラスはどこだ?」 さくら「あ、いたいた」 裕也「よう、さくら」 迷っていた俺に声を掛けてきたのはさくらだった さくら「裕也君のことだからクラスなんて知らないだろうと思って」 裕也「さすがだな、案内頼めるか?」 さくら「おっけ〜」 ひょこひょこと左右に揺れるうたまるとツインテールを眺めながら俺はさくらの後についていく そして一年の教室にたどりついた さくら「んじゃボクが先に行くね〜一応教師だからね」 裕也「まあ、一応な・・・・・教師には見えないが」 さくら「うぅ、いいもん・・・・・じゃあ呼んでくる」 そう言ってさくらは中に入っていく・・・・・だが、中に入った途端もみくちゃにされている まあさくらは小さいからな、一年生にも可愛がられるのだろう 裕也「こりゃ俺が行くしかないか・・・・・」 俺は一人呟くと、教室に入っていく・・・・・アリスの外見は分かっているから見つけるのは容易だった アリスは一人窓際でぼーっと座っていた、いやクラスの変貌に呆然としているという言葉があっているだろう 裕也「よう、アリス」 俺は呆然としているアリスに声を掛ける アリス「・・・・・・・・・・え」 裕也「ん、どうかしたか?」 アリス「ゆ、裕也・・・・・さん?」 裕也「そうだが?」 まだ混乱しているのか、アリスは俺を上から下まで見ていた 裕也「久しぶりだな、アリス」 アリス「本当に・・・・・裕也さん」 裕也「本当だっての・・・・・んで、ただいまアリス」 アリス「っ!」 ただいまを言った瞬間、アリスの目からは涙がぽろぽろと流れ落ち、そして俺に抱きついてくる 俺はそれを拒まず、そっと頭を撫でてやった アリス「やっと・・・・・やっと会えた」 裕也「すまん、また来るとか言っておいて4年も待たせちまったな」 アリス「ううん、来てくれたから・・・・・」 アリスは首を横に振った 裕也「んで、アリスはどのくらい強くなった?」 アリス「えと、SSランク」 裕也「・・・・・さすがアリス」 まさかここまで強くなるとは思っていなかった、俺とアリスが一緒に戦っていた4年前のアリスはB+ その時の俺はA+だったんだが、さすがというべきか・・・・・ さくら「はぁ、はぁ、やっと抜け出せた・・・・・」 裕也「お疲れさん」 アリス「お疲れ様」 さくら「やっと前のメンバーが揃ったね」 さくらも4年前に一緒に戦っていたのだが、それは期間限定。 アメリカに行っていたからな、日本にくる期間も限られていた 裕也「あの時の名前ってなんだっけ?」 アリス「忘れたんですか?」 裕也「いや、喉付近まで出掛かっているんだが・・・・・」 さくら「あはは・・・・・名前は『月影花』だよ」 裕也「そうだった、有名じゃなかったがマスターは俺たちばかり起用していたよな」 アリス「マスターとは仲がいいですから」 さくら「それもそうだね〜」 あははとさくらは笑い、それにつられてアリスも笑う このような笑顔は普段見せないアリスだが、再会を喜んでいるのだろう・・・・・ 裕也「そうそう、ピロスキーはどうした?」 アリス「ゆ、裕也さん、ピロスです」 裕也「ああそうだった、んでそのピロスキーはどうなっている?」 さくら「改善されてないし」 アリス「私の今の相棒です」 そう言ってアリスは空間から一体の人形を出す、それがピロスだ 裕也「もしかして武器か?」 アリス「魔力で囲ってあるのでピロス自体は傷つきません」 さくら「大事な友達だもんね」 アリス「はい」 かつてのアリスの友達はピロスだけだった、だがそれはただの幻想である だが俺たちが関わるようになってからはもう人形に頼る事は無くなった、それについても成長したのだろう 裕也「まあ友達が一緒に戦うんだ、心強いな」 アリス「はい・・・・・それで、裕也さんのランクってどのくらいなんですか?」 裕也「俺はSSSで二つ名は死の宣告者だ」 アリス「死の宣告者・・・・・確かギルドではその名を知らない人は居ないとか」 裕也「そうなのか?」 さくら「うんうん、ギルドでも名前は飛び交ってるよ」 それは知らなかったな、なんせ俺の二つ名も勝手についたものだ 修行して適当に依頼を済ましていたらマスターに突然お前はSSSだとか言われたからなぁ さくら「その顔だと知らなかったんだね?」 裕也「ああ、いつの間にか二つ名がついていたからな」 アリス「すごいです」 裕也「んでアリスの二つ名って?」 アリス「ぅ・・・・・」 裕也「?」 俺の質問にアリスは顔を赤くして黙ってしまった・・・・・ なんでだ? さくら「あはは、でもアリスちゃんにピッタリの二つ名なんだけどなぁ」 裕也「それならいいだろ?」 アリス「うぅ・・・・・・・・・・―西――人形です」 さくら「それじゃあ裕也君に聞こえないって」 アリス「・・・・・・・・・・仏蘭西人形」 裕也「・・・・・仏蘭西人形か、確かにアリスにピッタリだな」 さくら「でしょ?」 アリス「で、でも・・・・・恥ずかしいです」 まあ仏蘭西人形に例えられるくらい可愛いからな・・・・・ これは俺の正直な感想だ、世辞じゃないぞ? さくら「でもいいなぁ、ボクなんて左辺の魔術師だよ?」 裕也「左辺ってなんだよ」 さくら「えーと、左腕の間違えかな?」 裕也「なるほどね」 要するにさくらは重要人物の左腕ということか んで他にも右腕がいると 美春「あれ、月城さんと先生と・・・・・影森先輩?」 裕也「ん、天枷さんか」 さくら「やっほー」 俺が考え事をしていると、天枷さんが来た 美春「だからぁ、美春でいいですって」 裕也「でもこれが俺のデフォだぞ?」 さくら「うんうん、ボクだって最初は芳乃さんだもん」 アリス「私も月城さんでした」 裕也「な?」 美春「うぅ・・・・・」 どうやら諦めてくれたみたいで、すごすごと下がった 裕也「そうだ、アリスは昼飯まだなのか?」 アリス「はい」 さくら「それじゃあ一緒に食べようよ」 美春「美春もいいですか?」 さくら「大丈夫だよ〜」 ふむ、この4人で昼飯か・・・・・まあ許容範囲だろう 先ほどから一年生の男子からの視線が痛いのだが、どうしたものやら・・・・・ さくら「あ、言っておくけど美春ちゃんとアリスちゃんは一年生の中ではトップクラスの人気だからね〜」 裕也「さくら、ちょっとこっち来い」 さくら「え、え?ダメだよ・・・・・こんなところで」 裕也「・・・・・・・・・・うら」 ガスッ! さくら「うぎゃっ・・・・・痛い」 アリス「う、うぎゃって・・・・・」 裕也「新種の鳴き声だな」 美春「先輩、それ酷いですよ」 さくら「裕也君・・・・・痛いよ?」 裕也「お前が変なこと言うからだ」 さくら「でもその前の発言からして繋がりがないんだけど」 裕也「・・・さあ、昼飯でも食べに行こうか!」 アリス「ごまかしてます?」 はい、その通りです・・・・・うわ、俺って弱!? まあさくらからの痛い視線を回避しながら俺たちは学食で昼飯を済ませるのであった・・・・・ 〜教室〜 昼飯の後、俺は教室で浩平の頭をいじっていた 浩平「なあ裕也」 裕也「なんだ浩平?」 浩平「なんで俺の髪の毛が三つ編みになってんだ?」 音夢「影森君、上手ですね」 朝倉妹が俺が浩平にした三つ編みを褒めている 裕也「まあ事あるごとに妹に三つ編みにしてくれって言われてたからな」 純一「なんか可愛げのありまくりの妹だな」 音夢「なんで私のほうを向いて言うんですか」 浩平「まあ朝倉妹の場合は・・・・・な」 あーこれも定番化してくるのか? 言わずとも分かるが、浩平は朝倉妹の触覚――いや、アンテナを見ていた 音夢「・・・・・・・・・・一回死んで見ます?」 純一「い、いや音夢・・・・・落ち着け」 浩平「そ、そうだぞ!決してアンテナのせいで三つ編みが似合わなくなるなんて一言も!」 杉並「折原、墓穴を掘ったな・・・・・興味深い」 裕也「まあ浩平だからな」 まあこの後浩平と朝倉は朝倉妹の辞書によって気絶させられたが・・・・・ というか、なんで止めた朝倉も辞書で気絶させられているんだ? 浩平「ぜぃ、ぜぃ・・・・・一瞬花畑が見えた」 純一「ああ、みさおちゃんには見せられない光景だ」 浩平「みさおが同じ学年じゃなくてよかった」 まあみさおちゃんは下の学年だからな・・・・・っていうか俺みさおちゃんが一年にいるの今気が付いた 音夢「影森君、今みさおちゃんが一年にいるって気が付いたようですね」 裕也「な、何を言うかな朝倉君!」 杉並「ふっ、そろそろ朝倉妹の鉄拳が炸裂するだろう」 純一「鉄拳は眞子だろ?」 浩平「眞子って誰だ?」 朝倉からでた名前は俺達にとって初耳の名前だ、俺も気になるぞ? 純一「さっきから迷惑そうに俺たちのほうを見ているんだが」 裕也「・・・・・・・・・・ああ」 ??「はぁ・・・・・やっと気が付いたわけ?」 俺たちの前にはため息を漏らしている女子生徒がいた 眞子「それじゃあ改めて、私は水越眞子、よろしく」 裕也「ああ、よろしく水越」 浩平「ん、水越は七瀬タイプか?」 純一「なんだその七瀬タイプって」 浩平「ああ、俺と裕也の学校には七瀬留美っていうやつがいてな、そいつの攻撃力がバカ強くて」 純一「そうなのか?」 浩平「その通り、んで裕也がさん付けで呼ばないのもそこから来るオーラが分かるんだろう」 あぁ、水越が怒ってる・・・・・あの言葉が出ていないだけで救いか 浩平「んでその七瀬は漢の中の漢ってやつだ」 純一「んじゃ眞子と同類か!」 眞子「あんたたち、いい加減にしなさい!!」 ガスッ、バキッ、メゴッルァ!! 裕也「なあ杉並」 杉並「なんだ、同志影森よ」 裕也「同志違うって・・・・・んで、この世界にメゴッルァ!っていう音ってあったか?」 杉並「ふっ愚問だな同志よ、今ここにあるではないか、水越がくり出している拳から聞こえるのだ」 裕也「だから同志違う・・・・・まあ、特殊ということか」 杉並「さすがだな」 この後浩平と朝倉は妹二人にみっちりと叱られたとさ・・・・・可哀想に、妹達が そういえばもう2年ぐらい妹には会っていないのか・・・・・両親にも会ってないな どうしているのか、まあ元気だろう こうして一日が無事(?)終わるのであった・・・・・ ちなみに浩平の三つ編みは寮に着くまで解けなかったことを追記しておこう 裕也「あ、俺ってお咎め無しなんだな」 女子生徒「ただ単に忘れられているだけじゃないんですか?」 裕也「あ、ひどっ!」 女子生徒「あはは♪」 ちなみにこの女子生徒はサブキャラだな 女子生徒「あ、ひどーい」 裕也「さっきの仕返しだ」 「「あはははは」」 まあこのことでまたとばっちりを受けたのだが、それについては割愛しておこう・・・・・ 〜夜〜 夜、桜寮の人々が眠りに着くころ、俺は一人外へ出かけた 浩平には心配されそうだが、これは俺しかできそうに無いからな・・・・・ 裕也「ふぅ、ここも魔力が高まっているのか」 俺は老齢の桜の木を見ながらそう呟く 呟いたところで結果は変わらない、魔力が少なくなるわけでもないのだが 裕也「まったく、さくらのばあさんはとんでもないものを残していきやがったな」 本当に厄介だ、ここまでの規模の魔力の増加は初めて感じる 何か裏がありそうだ・・・・・気のせいであってほしいがな 裕也「これから浩平とは別行動の方がいいのか、それとも技能向上のために一緒に居るのがいいのか」 これも考えようだな、浩平がいれば上級の魔物との戦いはキツイ、だが技能向上になる このリスクを俺が背負うにはまだ無理かもしれないな・・・・・ 裕也「アリスかさくらの援護を期待してもいいが・・・・・こればかりはな」 この依頼は俺と浩平が受けたもの、無関係の人は巻き込みたくは無い 裕也「はぁ、こんな時に沙耶華か祐一が居てくれたらなぁ・・・・・」 俺は今は海外にいる妹と北の雪国にいる親友の姿を思い描いているのであった・・・・・ まだ、物語は始まったばかりである・・・・・
〜後書き〜 藤祭:うし、アリス登場! 浩平:俺よりもあのちっこいのは強いのか 藤祭:ええまあそうです 浩平:俺の活躍する場所も考えろよ? 藤祭:大丈夫、次回には活躍する場所がありますから 浩平:まあそれならいいとしよう 藤祭:んで今回は裕也とアリスとさくらがメインでしたね 浩平:この三人って過去は強かったのか? 藤祭:まあそれは過去編を作成して外伝として出しましょう 浩平:それもそうだな 藤祭:それでは次回を乞うご期待? 浩平:最後の最後で疑問符かよ・・・・・ <人物紹介> 水越 眞子「みずこし まこ」出演:D.C. 年齢  :17歳 使用武器:フレイムナックル ランク :B+ 二つ名 :なし 属性  :火 水越萌の妹、いつもネボスケの姉を起こすので手一杯だそうである。 その拳は神速の一撃であり、純一でも避けるのは困難だそうだ。 「はあ、まったくお姉ちゃんは・・・・・」 月城 アリス「つきしろ ありす」出演:D.C. 年齢  :16歳 使用武器:傀儡人形ピロス ランク :SS 二つ名 :仏蘭西フランス人形 属性  :闇、雷 過去に主人公と一緒に魔族を倒したことがある人物。 ピロスという人形を使って攻撃をするが、人形自体は敵に当らない。ピロスは友達だとか・・・・・ 今は友達に囲まれている生活を送っている。 「裕也さん、遅いです・・・・・」


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