※注意※

今回の話ではグロテスクな表現が多々使われております

グロテスクな表現などが苦手、または嫌いな方は所々飛ばしてお読みください


一応・・・・・理解できるように書いているつもりですから

・・・・・無理かもしれないけど(ぇ
















桜散るこの島で・・・
【聡美:前編】
公園に到着した三人は別々にベンチに座る まだ昼時なのだが、外には誰もおらず、閑散としている公園である 「さて・・・・・どこから話しましょうか」 「・・・・・・・・・・確か、聡美ちゃんって養子なんですよね?」 「ええ、じゃあ・・・・・聡美が家に来る時から話そうか」 「お願いします・・・・・」 祐一と佐祐理は顔を引き締め、美絵の言葉に耳を傾けようとする そんな二人を見て、ふっと笑いを浮かべ、美絵は話し始める・・・・・ 〜回想〜 今から三年前、聡美という少女が影森家に養子として招かれた 旧姓、神威聡美・・・・・その名の通り、唯一の神の属性を持って生まれた少女である 神威家は影森家の分家だが、その力は影森をも凌ぐとされていた しかし、当主である神威正蔵の死後、それは一変する そう、当主が賢すぎたのだ、国で言う名君であったとも言える そして正蔵の死後、神威家では権力争いが後を絶えなかった 神威の人間は全てが神の属性を持っていたわけではない、だが聡美は持っていた そして、その神を巡り、壮絶なる争いが繰り広げられていたのである 聡美を巡る争いは日々勢いを増していく 最終的には聡美が殺されてしまうかもしれない そう危惧したのか、神威家は聡美を養子にだすことを決意する そして養子縁組を依頼した場所は・・・・・影森家だったのである 「今日からここが貴方の家よ、聡美」 「・・・・・・・・・・・・・・・ここが?」 神威聡美、五歳・・・・・影森家に連れてこられる 付き人は聡美を影森家に置き、そのまま立ち去ってしまう 「あなたが聡美ちゃんね・・・・・私は影森春名、気軽にお母さんって呼んで」 「・・・・・・・・・・・・・・・春名さん?」 「うっ・・・・・やっぱ無理か」 「そりゃそうでしょう、初対面の人間を簡単に母などとは呼べないと僕は思うけど?」 「祐樹さん・・・・・」 ショックを隠しきれていない春名の肩に手を置くのは夫の祐樹 彼も聡美に話しかけていた 「僕は影森祐樹、気軽に呼んでくれていいよ」 「・・・・・・・・・・祐樹おじさん?」 「ははっ、今はそれでいいよ」 笑いながら祐樹は言い、聡美を家の中に案内する 一通り案内し、祐樹と春名は家の離れにある道場に聡美を招きいれた 「はっ・・・・・ふっ!」 「今日もやってるみたいね」 「ああ」 道場では一人の少年が木刀を振るっている 少年の名は影森裕也、そう、あの裕也である 「・・・・・母さんに父さん、どうした?」 「今日から家族になる聡美ちゃんを紹介しようと思ってね」 祐樹は聡美を裕也の目の前まで歩かせる そして聡美は恐る恐る裕也を見上げた 「・・・・・・・・・・あぅ」 「俺は影森裕也・・・・・聡美だったな、よろしく」 「・・・・・・・・・・うん」 差し出された裕也の手を握り、はにかみながら聡美は笑う そんな聡美を見つつ、両親は顔を見合わせて笑っていた 「これなら簡単に溶け込めそうね」 「ああ、安心だ」 後に裕也の妹の沙耶華、そして姉の美絵も加わり、全ての紹介が終わる こうして新しい影森家の始まりとなったのであった・・・・・ 聡美が影森になった日から一週間が経った頃 裏では色々と騒動が起こっていた それは神威家の介入、そう、過激派の介入であった 元々影森家の中でも中立や過激派などが存在している そこを突いて、神威が介入していたのである 無論狙いは養子になった聡美である 「それじゃあ僕たちは仕事に出るから、ちゃんと待っているように」 「うん、裕也おにいちゃんが居るから・・・・・大丈夫」 「そう、ならいいわ」 祐樹と春名を見送り、聡美は一人リビングでぼーっと過ごす 休憩時間であり、少しあとには教育係による授業が待っているのである 「母さんたちは行ったのか・・・・・」 「あ、お兄ちゃん」 聡美の前に姿を現したのは裕也、先ほどまで訓練していたのか、タオルを首から提げている そんな裕也に飲み物を渡し、聡美はえへへと笑っていた 「聡美様、そろそろ授業のお時間ですよ」 「・・・・・・・・・・今日はアンタが授業が係りなのか?」 「ええ、本当は違う人が担当でしたが、体調を崩しておられですので」 「そうか」 いつも聡美の授業をするのは中年の女性、だが今回は若い女性だった 多少疑問を持ちつつ、裕也は聡美を見送る 「・・・・・・・・・・ちょっと後で覗いてみるか」 聡美を見送りつつ裕也は一人呟く そして自室に戻るのであった・・・・・ 「聡美様、こちらでございます」 「・・・・・えと、いつもの場所じゃないよ?」 裕也と別れ、聡美は若い女性に連れられて歩いていく そして到着したのは地下室、それもあまり使われていない場所であった 「今回の授業はここで行います、中で担当が待っていますので」 「・・・・・・・・・・なんか、おかしいよ」 「そうでしょうか?」 「・・・・・うん」 今までは担当など居なく、そのまま案内してくれた人が授業を行っていた だが今回は違う、それが聡美の中で不安を増大させていた 「・・・・・イヤだよ、行きたくないよ」 「ワガママはいけませんよ、聡美様」 「・・・・・うぅ」 「往生際が悪い娘は・・・・・こうするしかないですねぇ」 にやりと嗤った女性はドアを開け放ち、聡美の襟を持って部屋に投げ入れる そして、バタンと扉が締められた 「え、なに・・・・・うっ!?」 何が起こったのかわからない聡美、目の前には薄暗い部屋が広がっているだけ 担当も何もあったものじゃない、ただの何もない倉庫だった 「・・・・・暗いよ・・・・・出してよ」 どんどんと扉を叩いても外側から鍵が閉まっており、あけることが出来ない 中級程度の魔法が使えれば扉を破壊できたものの、五歳の聡美には無理な芸当である 「とにかく・・・・・電気電気」 スイッチを探し、それらしきものに触れる そしてカチっと音が鳴った瞬間、恐怖が訪れる 「ひっ!?」 明かりがついた瞬間、目の前に広がるのは地獄 床に所狭しと蠢いている得体の知れない幼虫たち、そして壁一面に居る蛾 明かりに反応し電球に覆いかぶさり、全てを闇に返す そして・・・・・全てが聡美に襲い掛かる 「いやっ・・・・・やだ、やだよぉっ!」 所狭しと蠢いている幼虫は全て淫蟲、柔肌を持つ少女が居れば食いつくのも当たり前 全てが聡美を目掛けて蠢き、そして這い上がる 「うっ・・・・・い、いや・・・・・―――っ!?」 声にならない悲鳴、そしてがくがくと震える身体 靴下を這い上がり、スカートの中に侵入する数多くの蟲たち だれがそれを止められようか、否、止める事はできないであろう 部屋の中にいるのは聡美一人、助けを呼ぼうにも、意味がなかった 「・・・・・・・・・・や、そこは・・・・・ぐぅっ!?」 天井からぼとぼとと落ちてくる蟲たち、床から這い上がる蟲たち 目の前に広がる地獄を目の当たりにし、聡美は意識を失うのであった・・・・・ 「お・・・・・にい・・・・・ちゃん」 自室で勉強をしていた裕也は聡美の様子を見ようかと立ち上がる 電気を消してリビングに行くと、そこには誰も居ないというのがわかる そして裕也はいつも聡美が授業を受ける部屋に向かって歩き出す そして、扉を開け放った 「むーっ・・・・・むーっ!?」 「なっ、どうした!?」 開け放った扉の先では中年の女性が縄で縛られ、猿轡をされて椅子に固定されている そう、聡美の授業を受け持っていた女性である 「ちっ・・・・・これでいいか」 「・・・・・ありがとうございます、裕也様!」 「誰にやられた・・・・・っとあいつしか居ないか」 「若い女性です、彼女は神威の過激派だと・・・・・」 「・・・・・・・・・・過激派、か」 冷静に考え、急に思考がクリアになる そして一気に思考が加速する 「・・・・・聡美が危ないじゃないかっ」 「きっと地下室です、去り際にぼそぼそと言っておりました」 「情報提供感謝する・・・・・しっかり休んでいてくれ!」 女性の縄を解放し、裕也は自室に戻り、父から受け取った残滅剣を持ち走り出す そして、地下室にたどり着く・・・・・ 「ちっ・・・・・ここの鍵は家の中、今更戻れないかっ!」 扉は頑丈に出来ており、そのまま魔法で壊すしかないような厚さである だが万が一魔法の威力が強すぎて中にいる聡美に危害があったら困る 「・・・・・これでいくっ!」 腰から残滅剣を抜き、裕也は振り上げる そして、一気に扉を破壊した 「・・・・・っ!?」 目の前に広がるのは地獄、蟲、蟲、蟲、蟲の大群 そして一区画だけ盛り上がっている場所を発見する 「・・・・・・・・・・まさか、嘘だろ?」 蟲を下級魔法で燃やしつくし、裕也はその盛り上がり部分に移動 しつこく纏わりつく虫を払うと、体中傷ついた女の子が姿を現した 「・・・・・・・・・・・・・・・最悪だ」 体中蟲に覆われ、身体の穴という穴に入り込んでいる蟲たち 口元は涎が溢れ、失禁もしている どうやら直ぐに気を失っていたようだが、それでも酷すぎる 裕也は蟲を燃やしつくし、鼻を突く焼けた臭いに顔を顰めつつ、聡美を抱えあげる 「・・・・・・・・・・酷いやつらだ、聡美が何をしたって言うんだ」 ぐっと自分の唇を噛み、裕也はぎゅっと聡美を抱きしめる ボロボロになっている少女をこの地獄から一瞬でも早く外に出すために リビングに戻り、手近にあったバスタオルで聡美を包む そして風呂場に向かい、浴槽につける 「・・・・・・・・・・噛み痕が痛々しいなこれは」 汚れた部分を丁寧に洗い流し、裕也は治癒魔法を使っていく そして裕也の目線は聡美の下半身に移動していた 「・・・・・・・・・・こんな中まで侵入しているのか、最悪だ」 小さい子にここまでの仕打ちはないだろうと裕也は一人愚痴る そして隅々まで綺麗にし、服を着せ、自室のベッドに聡美を寝かせるのであった・・・・・ 聡美を寝かしつけて一時間ぐらい下であろうか、両親が帰宅する 帰った両親を発見し、裕也は先ほどの出来事を全て話した 「・・・・・・・・・・・・・・・それは、本当かい?」 「ああ、今聡美は自室で寝かせてる・・・・・まったく、酷いやつらだ」 「特徴、しっかり覚えておいたわ・・・・・今から神威に乗り込んでくる」 「ちょ、春名!?」 「あなただってそういう気まんまんじゃない、その手に持ってる武器はなに?」 驚いて止めようとしていた祐樹だが、その手にはしっかりと武器が握られている 無論、春名も武器を持って立っていた 「この際だから、神威の過激派・・・・・全部潰してこようかしら」 「それは言い考えだね、うん・・・・・行こうか」 「ええ」 背中に修羅を背負った二人の両親、その二人を冷や汗を流しながら裕也は見送る そして裕也は自室に戻るのであった・・・・・ 自室に戻り、裕也は眠っている聡美の側に座る そして自分を責めた・・・・・そう、もし自分が異変に気付いていたら、と 「・・・・・駄目な兄ちゃんだよな、俺は」 誰よりも弱い聡美を守れるのは家族、なのにそれが出来なかったことが悔しく感じる そんな裕也だったが、頭を誰かに叩かれた 「あんたがそんなに落ち込んでてどうするの?」 「・・・・・姉さん、いつの間に」 「会話に参加してないけど、父さんと母さんの話はしっかり聞いているんですけど?」 にっこりと笑った美絵はすやすやと眠っている聡美の頭をなでる そして壁に自分の拳をぶつけた 「おいおい・・・・・」 「まったく、仲のいい家族だったのにね・・・・・こんな所で潰されるとは」 「まあ、な・・・・・でも母さんたちが潰すから大丈夫だろ」 そう言って裕也も聡美の頭をなでる すると、小さい声をだして聡美が目を覚ました 「・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」 「目を覚ましたみたいね、あとは頼んだわ」 「ああ」 そっと部屋を出て行く美絵 起き上がった聡美は、裕也を見た瞬間、くしゃくしゃと顔を歪めた 「むし、いやっ! もう、いやぁっ!!」 「落ち着け聡美・・・・・大丈夫だから」 「ひぐっ・・・・・えっぐっ」 小さい身体で力いっぱい裕也を抱きしめる聡美 そんな聡美を裕也も優しく抱きしめた 「・・・・・・・・・・・・・・・落ち着いたか?」 「・・・・・うん」 裕也に抱きつき、聡美は頷く そして裕也を見上げた 「ありがと・・・・・お父さん」 「・・・・・・・・・・は?」 「えと、あれ? おとうさん・・・・・だよね?」 「ちょっと待て、聡美、俺は誰だ?」 「誰って・・・・・裕也って名前でしょ、おとうさん」 「・・・・・・・・・・・・・・・は」 開いた口が広がらない、それが裕也の今の顔 その顔は痺れを切らした美絵が呼びに来るまで変わらなかったのだった・・・・・ 〜回想終了〜
〜後書き〜 藤祭:ちょっとグロテスクというかいやらしい場面があった第四話 浩平:聡美ちゃん、かなりへヴぃな過去があったんだな 藤祭:まあ、いわゆる精神退行によって裕也を誤認して父と呼んでいるんだけどな 浩平:それが直ってもそのままなんだよな 藤祭:彼女にとっての本当の父親代わりなのでしょう、裕也君は 浩平:なるほどな 藤祭:ですが、やはりグロテスクな表現は難しいですねぇ 浩平:何回もデリートだっけか? 藤祭:ええ、一話で収めるためにいろいろと飛ばし飛ばし物語が進んでいると思われます 浩平:まあ・・・・・細部まで表現したら二話分になったからな 藤祭:ええ・・・・・困ったものです 浩平:頑張れ、少年 藤祭:少年ではないな、あきらかに・・・・・さて、これを全て聞いた祐一君とさゆりんはどうなるのか、待て次回っ!


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