生きる 私の分まで生き抜いて、彼女は僕にそういった 病に臥せった彼女の目、薄っすら陰りが見えていた 助からないと、分かってた、けれど治ると信じてた けれど世界は残酷で、彼女は勝手に死んでいく 残された僕、残るのは声、彼女の囁き、彼女の涙 私の分まで生き抜いて、彼女は僕にそういった 生きて、生きて・・・・・生き抜いて どこまで生きればいいのだろう?どこまで行けばいいのだろう? いつになったら、楽になれるのだろう? どうやったら、彼女に会えるのだろう? 遺影の前で考える、けれど浮かぶ、彼女の声 私の分まで生き抜いて、彼女は僕にそういった 生きて、生きて・・・・・生き抜いて ずっと僕は生きている ふと気付けば遺影は消え去り、僕だけが残っていた ふと気付けばあたりは変わり、僕だけが残された 見回しても一人、どこに行っても、一人 誰も知らない、知ることもない・・・・・ 僕は一人・・・・・ずっと一人 いつまで生きればいいのだろう? そんなことを考えていたら・・・・・ 1000年も、生きていた 誰も知らない、知ることもない・・・・・ だって僕は過去だから ずっと生きつづける、過去だから ねえ・・・・・いつまで生きればいい? 私の分まで生き抜いて・・・・・彼女は僕にそういった 生きて、生きて・・・・・生き抜いて ずっと僕は、生きつづける 彼女とは・・・・・誰だったんだろう?それに・・・・・ 僕は・・・・・誰なんだ?
後書き お題の【い】で、題名【生きる】 病で死んでしまった彼女、その遺言が「生きて」という言葉 彼はその遺言をずっと守り、1000年という時を生きてしまう そして彼女のことも、自分のことも・・・・・忘れてしまう そんな、悲しい表現をしてみました・・・・・