D.C.O.S 〜桜の魔法と恋物語〜 第二幕「枯れない桜と歌声と」 けたたましい目覚ましの音で俺は目を覚ました。 「今日は・・・・・そっか、散策するために早めにセットしたんだっけ」 俺はそう呟くと、着替えを済ましてリビングに下りていく リビングでは父さんが伸びており、母さんは仕事に出かけているらしいな 「ふぅむ、休みの日ぐらい・・・・・ちゃんとしていればいいものを」 俺はそう呟きつつ、自分の朝食を食べて家を出た 念のために鍵をしておくのを忘れないのがポイントだ しばらく歩いて桜並木に出ると、枯れない桜の花びらがたくさん舞っていた。 「綺麗だなぁ・・・・・ん、道か・・・・・行ってみようか」 そういって俺は道を外れて桜の木の生える道へと足を運んだ。 結構歩くんだな・・・・・・・・・・ 少し進むと開けた場所に出た。 「うわぁ、こりゃでかい桜だな・・・・・しかもどの桜よりも古いな。」 他の桜と比べると一回り大きな巨木、そしてどの桜よりも老齢であろうと思われる老木であった 俺はその桜を眺めながら、ため息をついた・・・・・ 「落ち着ける場所だな・・・・・・・・・・ん、歌?」 桜の木を眺めていると、どこからが歌が聞こえてきた その歌声を頼りに俺は桜の木の後ろを覗く・・・・・ ??「♪〜〜♪♪」 そこには赤い髪の毛をした女子生徒が綺麗な歌声を響かせていた 俺はいつの間にかその歌をじっと聞いていたのであった・・・・・ ??「・・・・・・・・・・ふぅ」 パチパチパチ ??「え?」 「・・・・・ぶらぼー」 俺は正直言ってかなり感動した 歌い終わった瞬間に拍手が出るほどにね ??「えと、その・・・・・いつ頃から居ました?」 「・・・・・3分ぐらい前かな」 ??「そうなんですか・・・・・私、歌っていると周りが見えなくて」 「集中する事はいいことだよ」 なにかに熱中できるのはいいことだしな ??「ところで、ここに何か用があったんじゃないんですか?」 「いんや、ここは久しぶりでね・・・・・なんとなくしか地理は覚えていないから、散策していたんだよ」 ??「へぇ・・・・・ってことは学校は?」 「ああ、風見学園ってとこに転校したよ」 桜の花びらを眺めながら俺はそういう すると、女子生徒は驚いたような顔をしていた ??「あのぉ、もしかして・・・・・お姉ちゃんのクラスの転校生さん?」 「・・・・・・・・・・暦先生ってことか」 ??「はい、あーっと・・・・・私は白河ことりです」 「白河さんね・・・・・俺は影森裕也、よろしく」 ことり「うーん・・・・・ことりでいいですよ?」 そう言って俺のほうを見る白河さん ん、ことりって呼んだほうがいいのか? ことり「はい、ことりって呼んで下さい」 「・・・・・・・・・・俺、何も喋ってないぞ」 ことり「あ、う・・・・・」 「・・・・・・・・・・心を読む能力ねぇ」 ことり「っ!?」 驚いてるし・・・・・まあ一発で当てられたらびっくりするわなぁ まあ俺も同じ能力者みたいなものだしな・・・・・ ことり「か、影森君・・・・・」 「大丈夫、俺も能力持ってるし・・・・・」 ことり「え?」 「・・・・・・・・・・まあ、俺の場合は言っていいような能力じゃないけどさ」 ことり「・・・・・・・・・・っ!」 ん・・・・・・・・・・無意識に心を読んだのか まあ驚くのも無理も無い・・・・・俺の心はかなり傷ついているからな ことり「・・・・・怖い」 「・・・・・最初は怖いさ、だが俺はその怖さに慣れちゃったからな」 はははと俺は笑う その俺をことりはじっと見つめる ことり「なんで・・・・・平気なんですか?」 「大きな絶望と、大きな悲しみを知ったから・・・・・かな」 ことり「・・・・・・・・・・」 「ん、そろそろ・・・・・風が強くなったな、俺は帰るけどことりはどうする?」 ことり「私もそろそろ――くしゅっ」 「帰ったほうが良さそうだな」 はいとことりはいい、俺も巨大な桜の木から離れて公園に向かう 白河ことり・・・・・不思議な人物だったな そう思って俺は公園に向かう、だが次の瞬間・・・・・以前あったように目の前が桜の花びらで埋め尽くされた またかと思い、俺はただただ立っていた ・・・・・・・・・・よかった・・・・・・・・・・あ・・・・・て 断片的にしか聞こえないが、誰かが俺に向かって何かを言っているのは分かった だがそれ以上は分からずじまい、また花びらは散って、いつも通りに戻ってしまった 「・・・・・・・・・・なんだったんだろうな」 俺はそう呟きながら公園に出て、商店街に向かうのであった・・・・・ 商店街では休日と有ってか、結構な賑わいを見せていた そこでいつも同じなのだろうと思われる二人組みを見つける 純一「ん、裕也じゃないか」 杉並「影森、散策か?」 「ああ」 どうやら杉並と朝倉は休みを使って遊んでいたらしいな 杉並の方はミステリー探求とかしていそうだが 杉並「ところで影森よ、桜の花びらを沢山付けてどうした」 純一「そういえば、かなり桜の花びらがついているな」 「ん、そうか?」 頭を振ってみると、沢山の花びらが地面に落ちた どうやらあの桜の木の場所でくっついたらしいな 「多分桜を見ていたからじゃないのかな」 純一「桜?」 「ああ、桜公園の奥に巨大な木があるだろ?」 純一「・・・・・・・・・・あそこか」 「たぶんあそこでことりと喋ってたから積もったのか・・・・・」 ことり・・・・・その言葉に杉並の目が光った・・・・・・・・・・ような気がした 杉並「影森よ・・・・・そのことりとやらは白河嬢では?」 「ああ、そうだが・・・・・」 純一「なんだ、裕也もことりと知り合いか?」 「いや、さっき会ったばかりだが」 杉並「ふむ、白河嬢が桜公園にか・・・・・早速リサーチだな」 純一「頑張って来い・・・・・・・・・・ってなんで俺の腕を掴む!?」 杉並「今日は機嫌がいいのだ、朝倉も道連れにしようと思ってな」 はっはっはと笑って杉並は朝倉を引っ張ってこの場から去っていった 朝倉・・・・・・・・・・生きて帰ってこいよ すこし経つと後ろから声を掛けられた。 聞いたことのあるような声だ・・・・・ ??「あのぉ、すみません」 「え、俺?」 そう言いながら振り返ると見覚えのある少女に会った。 ??「あ、やっぱりゆうちゃんだぁ!」 少女は裕也にいきなり抱きついてきた。 「うわぁ、いきなり何するんだよ!」 ??「だってここで会えるとは思ってなかったんだもん」 「だからってなぁ・・・・・こんな所で抱きつくなよ」 ??「ごめんごめん、ところで私の名前覚えてる?」 「お前の名前かぁ?えっと確か・・・・・由香里?」 由香里(仮名)「ちっがーう!それはお姉ちゃん!しかも名前変わってるし、直してよ!」 「ああ、そうだった・・・・・あ、思い出した。確か聡美だよな?」 聡美「そうそう、神風聡美だよ!名前を間違えるなんて二年ぶりに再会した幼馴染に失礼じゃない?」 「そっか、あのときからもう二年も経つのか・・・・・時の流れは速いものだな」 聡美「まだあの時のことを引きずっているの?」 「まあな、あのとき立てた誓いは自分への戒めだから」 聡美「そっか、でもよかったな」 「何が良かったんだ?」 聡美「だってあの時ゆうちゃん私にそのこと教えてくれなかったから、だから今になって話してくれて良かったなって」 「そっか・・・・・で、話は変わるがここで聡美は何してるんだ?」 聡美「わたしはね、今日ここに引っ越してきたばかりだから必要な品物や制服取りに行ってたんだ」 「ん、今日引っ越してきたのか・・・・・じゃあ学校は?」 聡美「えっとねぇ、私の通う学校は、私立風見学園だよ?」 それを聞いた裕也は軽い脱力に襲われた。 「・・・・・・・・・・」 聡美「どうしたのゆうちゃん?」 「さとみ、俺と同じ学校・・・・・」 聡美「うそ・・・・・やったぁ!」 聡美はそういうと喜んでジャンプしていた。 「はあ、これから大変になるなぁ」 聡美「そうそう、由香里お姉ちゃんがよろしく言っといてって。暇になったらこっちに来るとか言ってたよ?」 「ああ、わかったよ・・・・・由香里さんは女子大生かぁ」 聡美「こらこら、オヤジみたい」 わらいながら聡美はそう言った 「ほっとけ」 聡美「じゃあ私はこれで帰るね」 「ああ、気をつけて帰れよ?」 聡美「うん、やっぱりゆうちゃんは優しいね」 「なにいってんだ」 頬を掻きながらぶっきらぼうに言った。 聡美「ははは、照れてる照れてる♪それじゃあね」 「ああ、じゃあな・・・・・それと・・・」 聡美「それと?」 「もうそろそろ『ゆうちゃん』はやめろよ」 聡美「どうして?ゆうちゃんはゆうちゃんだよ?」 「はあ、そうだった・・・・・お前にはなに言っても意味無いんだった」 聡美「そういうこと、じゃあまた今度!」 「ああ、またな」 聡美と別れると、俺は今度こそ帰路についた。 そうか・・・・・聡美も俺と同じ学園に来るのか・・・・・疲れそうだ 家に着くと早速両親に聡美のことを話した。 佐代子「へぇ、あの聡美ちゃんがここに引っ越してきたんだぁ」 靖男「ほほお、これは楽しみだな。なあ裕也?」 「いや、その逆だと思う・・・・・」 佐代子「なに言ってんのよ、この幸せ者!」 「ぐ・・・・・わ、わかったから・・・・・その・・・プロレス技はヤメテ・・・・・」 ジャーマンを掛けられているとき、一本の電話がかかってきた。 靖男「はい影森ですが・・・・・・・・・・はい、裕也ですね」 「ん、俺?」 靖男「ああ、白河とか言う先生だぞ?」 「暦先生か・・・・・・・・・・どんな無理難題を言ってくるんだ?」 俺はそう呟きながら電話に出る 「もしもし?」 暦「ああ影森か・・・・・影森は部活は入るのか?」 「今のところは考えていませんね」 暦「そうか・・・・・お前の記録を見ると音楽関係に強そうなんだけどな」 「まあ当たっていますけど」 暦「ふむ、それじゃあ声楽部に入ったらどうだ?」 突然何を言い出すかと思ったら・・・・・声楽部に入れ? 無理無理、俺歌ったら能力発動するし・・・・・ 「無理ですね、こればっかりは」 暦「そうか・・・・・・・・・・まあ分かったよ」 「いえ、お役に立てなくてすみません」 暦「大丈夫、これで機嫌が悪くなって影森がタバコ吸っていることなんて公表しないから」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 暦「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・はいらせていただきます」 暦「話が分かるっていいよねぇ?」 こ、この人は・・・・・・・・・・なんてことを はぁ・・・・・・・・・・あのとき、ライター出さなきゃよかった 暦「それじゃあ頼んだ」 「・・・・・・・・・・どうなっても、知りませんからね」 暦「無理してでなくても大丈夫だ」 「でも脅すでしょ」 暦「脅すなんてしないよ、ただお願いするだけさ」 ・・・・・・・・・・・・・・・それが脅しなんですって そんなことを思っていると、入部することが勝手に決定し、電話を切られた 靖男「なんか楽しくなってきたな」 「・・・・・・・・・・いや地獄だ」 佐代子「でも歌うことになったら拒否するのよ?」 「・・・・・・・・・・大丈夫、それだけは」 俺は疲れたといって自室に向かって歩いていく 自室に入り、ベッドに体を預けるのであった・・・・・ 「はぁ・・・・・・・・・・部活動か」 俺の意識はだんだんと睡魔に負け、深く、深く眠りにつくのであった・・・・・・・・・・
〜後書き〜 藤祭:第二幕完成〜です 靖男:白河先生が脅し役か 藤祭:結構面白いですよ、暦先生を使うと 靖男:息子がかわいそうだ 藤祭:大丈夫ですって 靖男:さて、ヒロインは決まっているのか? 藤祭:ええ、決まってますって・・・・・題名見れば一目瞭然です 靖男:まあ、がんばれや 藤祭:うぃ <人物紹介> Name :白河 ことり Age :15歳 School:風見学園付属 3年B組 Date :157cm 41kg 83/55/84 ――:人の心を読む:―― この物語の重要人物。頭脳明晰、家事全般OK、容姿も抜群と、学園のアイドル的存在である 実際話してみると、イメージよりも全然違い誰でも話しやすい人物。 朝倉のように力が使え、「他人の心を読むことが出来る」力を持っている Name :神風 聡美 Age :15歳 School:風見学園付属 3年B組 Date :156cm 42kg 80/53/83 ――:なし:―― 裕也の幼馴染の少女。昔から裕也の後をくっついて来た。かなりのブラコン気で、本人は気づいていない 裕也が転校するときに好きと告白したが、家族としか見られず、実質上振られた