2002年12月、いざ、船出!


漁師スタート!

エコアワビ養殖をやるために対馬に帰ってきましたが生まれ故郷とは言え、

ここは対馬の最北端、上対馬町の河内集落。

       
(河内集落  来てみんね上対馬町」の空撮写真)         

(河内湾は天然の良港) 



 私の生まれたのは最南端の厳原町浅藻(アザモ)で、
直線距離で80キロメートル。

山や岬を縫うように走る道路は120キロメートルぐらい、
車で休憩なしで走っても3時間は掛かります。

 バスともなれば本数が少ないので、うまく繋がっても半日
は掛かります。


(上対馬町は対馬の最北端の町、実家の浅藻は最南端。)





 そんなわけで、2年前に上対馬でアワビ養殖をしている人がある
というのを知るまでは一度も訪れたこともなく、

 知っている人も皆無でした。



 上対馬町のホームページをだしている人の紹介で
(上対馬に不動産屋はなかった!)

 借りた家は元町長さんのはなれ。菜園付き一戸建て、日当たり良し、
天井は杉、壁はすべて檜で

新建材はいっさい使ってないという家で、一目で気に入ってしまいました。

      (元町長さんの余間(はなれ)を借りた)






 船大工の兄が造った伝馬船(9.9馬力)を
レンタカーの4トンユニックで浅藻まで1日掛かりで

引き取りに行ってからは、湾内で延縄漁を開始しました。

数は少ないが、真鯛や甘鯛、イトヨリ鯛やアラカブ、真ハタやフグと、
沢山の穴子が釣れました。

 3月、陸上アワビ養殖場を借りれるようになって1万匹の黒アワビ稚貝を
入れました。

(河内湾の橋のたもとにある2階建ての陸上アワビ養殖場の内部)





 北西の季節風が止む春に湾外でも漁ができる日を心待ちにしながら、
4月2日、待望の漁協の準組合員になれました。
これからは、サザエ、鮑、海藻なども採れるし網立てもできます。

準備をしてきたインターネット販売のホームページの作成も一応完了しました。


 5月14日待望の初注文が来ました。天然アワビの黒と赤を混ぜて
送料込みで一万円分。

自然環境に恵まれた対馬の海育ちの美味しいアワビ、送料はかかります
がお店で買うより遙かに安いアワビに

きっと満足して貰えるでしょう。



 
2004年7月、1年半が過ぎ…
 

 対馬に帰ってきてあっという間に1年半が過ぎて
しまった。この間、色々なことがあり色々な出合いがあった。

陸上アワビ養殖の方は借りていた養殖場の所有者が替わって使えなくなった
ので、7q離れた「豊」という港の

空いている養殖場半分を使わせて貰うようになった。

結果的にはこちらの方が水質も良く、ポンプの電力料も半分で済む上、
10年ぐらいやっている先輩に

色々聞くことも出来るので万事好都合になった。

一時はどうなるかと思ったが「人生万事塞翁が馬」である。

 


 この事もきっかけになり、本来やりたかった海上エコアワビ養殖に
向け動き始めた。

上対馬町の水産振興課と相談した結果、5年に一度の区画漁業権の
切り替えを待たなくても試験養殖なら今年からでも始められる事が解った。

今年の5月からは正組合員になっているので問題もなく河内漁組全員の
了解が得られ、続いて理事会の承認も得られた。

9月からアワビ、11月から昆布の試験養殖を長崎県水産普及センターの
指導を受けながら進める運びとなった。  



 沿岸漁業の方は、今年の3月に15馬力のプラスチック船外機船 (第一幸丸)
を網付きで譲って貰い、

今までの延縄、タコ籠、穴子籠に加え強力な生産手段を使えるように
なった。(詳しくは「島暮らし日記」に記載)


 7月28日イヨイヨ2年目の裸体潜水漁解禁。「あわび研究室」の
潜水時間延長法を熟読。

頭にたたき込んで、セオリーに従い可能な限り沢山の空気を肺に入れ、
極力筋肉の動きを少なくして
酸素消費量を抑える方法で潜水能力を高めた。

去年4メートル潜るのがやっとだったが今年は6メートルまで潜れる
ようになった。

解禁当初はメガネ酔いに悩まされたが、近場の浅いところなのに
メガイアワビが沢山いるところを教えて貰ったのが幸いして、

11日間の潜り(実質35時間ぐらい潜水)でメガイアワビ102枚、
黒アワビ19枚とサザエ64キロ採れた。






2004年秋、…

 サザエ網も禁漁期に入り、今度は高そう(魚狙い)網を始めた。
網は5反しかないので獲物はおかず用と大籠の餌にする。

大籠にはタコやアラなどが入り活魚で出荷すると高値が付く。

最高は3,1キロのアラで1匹15,000円ちょっと。

こんなのが続くと良いがそうはいかないのでマギリ(引き縄漁)
を習い始めた。


 そんなある日、テレビ朝日のリサーチャーをしている女の人から
突然の電話があった。

「人生の楽園」という番組で新米漁師を撮ることになりその候補に
上がっているということだった。

8月末に女性のディレクターがやってきて3日間取材。数日後、
GOサインが出たという連絡。

 9月中旬、ディレクターやカメラマン、音響係などのスタッフが
やってきた。 1週間の撮影でスタッフ達と、とても仲良しになった。



  (撮影中に突然の雨)   (撮影後のアワビの踊り寿司をディレクター達がパクリ)   最期に記念撮影 
           
 
 


10月9日(土)午後6時から6時半、「人生の楽園」放映。
放映後はひっきりなしの電話だった。



(漁師大先輩からマギリを習う)   (浅藻の実家の造船所で)     (アワビをPRして貰った) 

 
又、10月は海上アワビ試験養殖を開始。

12月に海上昆布試験養殖を開始。

    


12月は網揚げのローラーを電動式に切り換えて、サザエ網に力を
入れることにした。



2005年春、…

 
 4月から河内の浜の漁組長を仰せつかった。

上対馬町漁協の組合役員の改選期にあたり、しょっちゅう本所の会議に
出席したり浜寄の招集をかける羽目になった。

 忙しい中でもサザエ網が絶好調になり、4月は230s、5月316s、
6月462sのサザエ出荷が出来た。

今年の春はサザエ網で、産卵期を迎えた真鯛も約50匹ゲット。
思わぬ臨時収入を得ることが出来た。



 
2005年秋、…

 11月、佐賀県の神集(かしわ)島
にアワビ採卵と養殖の見学に出かけた。

水槽に9月に生まれたアワビの4ミリ稚貝がいた。

色々聞いていると、社長が、「干しわかめでも飼えるけどやってみるかい」
と言って3万匹を安く分けてくれた。

これがうまくいくと、今まで 稚貝購入に百万円位の経費が掛かっていた
のが十分の一以下に軽減できる。

対馬に帰ってすぐにナンバー4の水槽全部を空にして飼い始めた。

順調にスタートし、2ヶ月で7〜8ミリの個体も出てきてこれからが
楽しみになってきた。



  
 

    
(社長が、珪藻の付き具合などを見ていた)( 4ミリぐらいに育った稚貝)





2006年春、…

 
   四国の老舗旅館の料理長から電話有り。
養殖アワビを使ってみたいとのこと。

 最初はクール便で送ったが斃死のアワビも有った為エアレーション
しながら送る「いけすくん」に切り換えた。

 週に1〜2度の発注があり水槽の回転が順調になってきた。
 

    3月31日に、豊で10年間アワビ養殖をやってきたHさんが奥さん
の体調不良と70才になるのを機に郷里に帰ることになった。

 私のHPに載せた養殖場譲りたしの記事で奈良県から見に来た
Kさんが後を引き継いだ。


 5月、息子が再び来島。厳原採光園の母を見舞い、数日滞在して
デジカメ写真を沢山撮り、

 カメラマン修業を兼ねた語学留学をする為1年間ロンドンに
いる予定で渡英した。

 


厳原採光園の母を見舞う




2006年11月、…
 2年間のアワビと昆布の 複合試験養殖が終了した。

  そのままの施設で本養殖に切り換えたいと浜寄りで提案したが、
全員の同意を得ることが出来なかった。

漁業権(海面使用許可)を取ると言うことは難しい。

 

2006年12月、…

 四国の老舗旅館の発注が続いて、
出荷できるアワビがほとんどいなくなってしまったので、

稚貝を3カ所から合計11,000匹入れた。

45ミリと30ミリと25ミリ。来年の秋頃から順次出荷できる見込み。
しばらくは50〜59ミリの一口アワビだけの出荷で凌ごう。
 




2007年4月19日 

 ヤンマージーゼルエンジン17馬力
の中古船(幸竜丸)を買って、今まで第一幸丸で使っていた 網揚げローラーを取り付けた。

これで、網揚げの他、マギリをすることも出来るし、発電機も付いている
                                  ので夜のイカ釣りもできるようになった。





2007年4月23日

 長崎新聞のローカル版に掲載された。


         
 


 2008年4月

 「朝だ!生です 旅サラダ 」
という番組で、ゲストの山口良一さんが対馬縦断バイクの旅をして、
豊の養殖場を訪れた。



一口アワビを生で丸ごと味わってもらったり、昆布が熱雨林の2倍もの
2酸化炭素を吸収するという話などした。

放映は短時間だったが、番組の中でツシマヤマネコと山口さんが出会ったり、
展望台から韓国釜山の夜景が見えたり、

かなり対馬の観光や自然をPRしてくれたと思う。


 

 2008年5月


 品薄のせいか、ヒジキの値段が
今までになく高く(乾燥でキロ当たり950円)、かなり稼げた。




 2008年7月


 5年半使ったミニバンが古く
なって荷台が錆びてきたり調子が悪くなってきたので、ネットで調べて
走行距離4万キロ弱のスズキエブリージョインを買った。



 2008年10月18日


 長崎県主催の「長崎田舎暮らし
キャラバン」IN大阪のパネリストを依頼され、夫婦で参加。

 大阪は大阪城の城見ホールで開催された。

        
(「長崎田舎暮らしキャラバン」IN大阪) 




2008年12月10日


 南風の波瀬でマギリをしていて、
幸竜丸を浅瀬に乗せてしまった。

水竿を突いて脱出できたが、プロペラとシャフトを傷めてしまった。

低速で港まで帰り、修理に出した。

船舶保険に入っていて良かった。

 

 2009年1月


 6年使ったパソコンの調子が悪く
なってきたので買い換えた。

ファクスやビデオレコーダーもネットショップで購入。離島にいると
ネットショップが有難い。




 2009年10月



 前年に続き長崎県主催の
「長崎田舎暮らしキャラバン」のパネリストを依頼され、
夫婦で参加。

今回は東京会場に決まったので、新宿にいる息子や横浜の
兄の家にも寄った。   





 2009年12月
   

 対馬テンに食べられたり、
盗難にあったり、斃死に加え、リーマンショックに端を発した
極端なウォン安による韓国産養殖アワビの大量流入による値崩れで
採算不良になったため、アワビ養殖を中断することにした。



6年間お世話になった豊の養殖場のアワビを全部出荷
して、水槽やパイプ類などを綺麗に掃除してお返しした。


 これからは、アワビ稚貝の生産に切り替えて行くことにした。


刺し網による天然サザエ、アワビや魚をメインにして、ヒジキ、
天草などの海藻採取やマギリや縄漁、籠漁に力を入れていくことになる。

   


 2009年12月からは   メルマガ「田舎暮らし通信」を発行し始めました。

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