わしは基本的にペーパードリップ・ネルドリップ方式でコーヒーを煎れている。
その煎れ方は、村上春樹の本(多分、羊をめぐる冒険)に書かれていたものを参考にしている。
正当な煎れ方はどうだろうか?
だいたい、どの本を読んでも書いてあるのが、コーヒーの粉に十分にお湯が染み込むのを待つ、ことだ。
これは、化学の分野でも同じことがいえる。
ある植物から、何かを抽出する時には、時間をかけてやるのがベターだ。
コーヒーも、基本的にコーヒー豆からカフィンなどのモロモロのモノを抽出する、ということだから、これは正しい。
また、お湯を追加する速度も、抽出に大きく影響する。
速く注げば注ぐほど、内容物が遅くなる。
お湯の温度も熱ければ熱いほど、いろんなモノを抽出する。(場合によっては、熱すぎると、風味を損なうことがある。これは、よけいなモノまで溶け出させてしまうからだ。)
化学用語を使うと、お湯は「溶媒」と呼ばれる。カフィンなどは「溶出物」と呼ぶことになる。
この抽出という操作は薬を作る上でも、非常に重要な操作となる。
例えば、漢方薬も、じっくりとコトコトと煎じるのもあれば、あまり時間をかけないほうがいいのも有る。
現在、日本で保険適用が認められている漢方薬は100種類ちょっとだが、それぞれの薬草の配合も厳密に決まっている。
このあたりが、薬の窮屈なところだ。
その点、コーヒーはまだまだ発展する要素が大だ。
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