自宅裏山の雑木林を歩いていて見かけた小さな白い花です。つる性の茎が地面を這い、ところどころで落ち葉の上へ頭を出して、その先端部に2輪づつ咲いていました。
世界大百科事典(平凡社 1972年)によると、この花には、4本ある雄しべが長くて雌しべ(1本)が短いタイプと、雄しべが短くて雌しべが長いタイプの2種類があり、それぞれ別の株に咲くそうです。雄しべが長いタイプは雄花のように、雌しべが長いタイプは雌花のように見えるので、雌雄異株と誤認されることもあるそうです。下の写真は双方とも、雌しべが長いタイプの花です。
夏に直径約8ミリ程度の実を付け、赤く熟します。2輪の花の子房がくっついて球状になった実で、先端に2輪の花の萼のあとが残っています。この実はアリドオシの実に似ているところから、名前の由来となっています。アリドオシのような鋭いトゲはありません。また、アリドオシは木ですが、これは草です。
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