早春の白神Part2その1 早春の白神Part2その2 山釣りの世界TOP
![]() 新緑の峰走り、ブナの芽吹き、シドケ、アイコ、ヤマワサビ ニリンソウ、雪崩と濁流、美人ブナ、ヒラタケ、イワナ、山釣り定食・・・ |
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| 早春の山ごもりから、わずか5日後、二人は新緑と山菜をメインに再び白神に向かった。杣道から見下ろす谷は、ブナの冬芽から新緑の峰走りへと劇的に変化していた。「眠れる自然から覚めたる自然へ」・・・モクモクとうねるように連なる新緑の波、波に、何度足止めを食わされたことか・・・。 | |
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| 二人の荷は、パーティの人数が少ない分重かった。しかし、山ごもりが二度目ともなれば、体はすこぶる軽かった。芽吹きはじめた森に、樹上から聞こえる鳥たちの声もやけに元気良い。 | |
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| ブナの芽吹きは、深い谷間を淡い萌黄色に染め上げていく。見渡す限り、淡い緑に霞んで見える。 | |
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| 春の陽射しにまどろみ、芽吹き始めたブナ。 | |
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| 枝先に膨らんだ芽。その芽を包む鱗片葉は赤茶色で、遠くから見ると樹冠が赤く煙ったように見える。膨らんだ芽が割れると、葉と花が同時に開きはじめる。毎年、新しい衣に着替え、新緑、深緑、黄葉へと季節ごとに千変万化するので、いつ見ても新鮮で美わしい。 | |
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| 残雪と新緑の季節は、白神の谷が最も美しく輝く季節だ。新緑の峰走りは、半年間、風雪に耐えたエネルギーが一気に爆発したかのように、谷から峰へ、下流から源流へと駆け上がっていく。雪国でしか見られない命漲る春山・・・眠っていた獣も鳥も魚も虫けらも草木も人も、皆一気に目覚め、「生きる元気」を取り戻す。 | |
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| 耳をすますと、風の音、ウグイスの鳴き声、眼下の谷間から雪解けの轟音が聞こえてくる。 | |
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| 日当たりの良い斜面には、トリガブト、ニリンソウ、エンレイソウ、ヒトリシズカ、シラネアオイなどの草花に混じって、ホンナ(ヨブスマソウ)、アイコ(ミヤマイラクサ)、シドケ(モミジガサ)、アザミ、ヤマワサビ、ミズなどの山の野菜が一斉に芽を出し始めていた。コダシを首に下げ、斜面をジクザグに上り下りしながら山菜を採る。これまた至福のひととき。 | |
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| 降り積もった落ち葉の下から顔を出したシドケ(モミジガサ)。萌え出たばかりのシドケは、採取せずに残す。 | |
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| モミジ形の葉が、まだ開かない傘状態のものが旬。根元の部分を手で折り採る。 | |
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| アイコ(ミヤマイラクサ)の若芽・・・これぐらいの若芽なら、全草が柔らかく、皮を剥かずに食べられる。 | |
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| アイコを逆光で撮ると、若芽でも茎の部分に生えているトゲを鮮明に写すことができる。 | |
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| 左:ヤマワサビの花 右:ニリンソウ | |
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| 濁流・・・テン場をセットしていると、突然、目の前の沢が茶褐色に濁り、濁流と化した。おそらく雪崩による現象だろう。雪崩や巨大なSBが崩壊するような時季は、危険な沢をメインに歩かず、できるだけ杣道ルートを迂回しながら歩くことをオススメしたい。芽吹きの季節は、見晴らしも良く、思わぬ感動のドラマが待ち受けているはずだ。 | |
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| 膨らんだ芽が開き、開花し始めたブナの樹冠。 | |
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| 美人肌のブナ・・・雪が多いほどブナの樹肌は白く美しい。その白い肌に地衣類、蘚苔類が自由奔放に不思議な紋様を描く。白神の谷では、ブナに刻印された「ナタメ」をよく見かけるが、その文字は何年経っても鮮明だ。思わず落書きしたくなる気持ちも分かる。 ただし、昔のナタメは、道標、目印の役目を果たし、白神に生かされた山人たちの歴史・文化をかいま見ることができる。だから「ナタメ=落書き」ではないことに注意。 |
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| 濁流と化した沢を渡渉し、今晩の食材調達へ。 | |
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| 濁流の原因は、この下流右岸の枝沢だった。やっと清流を取り戻した上流で竿を振る。雪解けの滝は、大量の水しぶきをまき散らし、マイナスイオンはピークに達していた。それを全身に浴びると、不思議と爽快な気分になる。 | |
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| 雪代に磨かれたイワナ。背中の斑紋が乱れ、全身に散りばめられた斑点が鮮明であることが大きな特徴。 | |
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| イワナは、雪解けの洗礼を受けると、徐々にサビがとれて、美しい姿を取り戻していく。 | |
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| ヒラタケ・・・ちょっとタラの白子・ダダミのような形をしていたので、何のキノコかよく分からなかった。大きな傘は波打ち、傘の表面の色も薄い。図鑑を見れば、ヒラタケの色は薄色型と濃色型があるとのこと。早春に採取できるキノコの代表だったとは・・・山人たちに言わせると、そんなの常識中の常識とのこと。また一つ勉強になった。 | |
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| イワナの調理は、いつも私の役目。右の4尾は刺身、左の5尾は塩焼きに。塩焼きは今晩と明日の昼食用。雪代に磨かれたイワナは、身が締まってとても美味い。 | |
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| 小沢の清流で、採取した山菜をきれいに洗う。 | |
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| 山の野菜・・・左からアイコ、シドケ、手前がコゴミ | |
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| 洗った山菜は、熱湯に入れサッと湯がいた後、冷たい水に浸しアクを抜く。いつもの山釣り定食・・・よくも飽きないものだと思われそうだが、今まで飽きたという感覚はゼロ。山では、何でも食べないことにはくたばってしまう。 | |
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| 今晩のメニュー・・・イワナの刺身、シドケ・アイコのおひたし、コゴミのごま和え、刺身の残り・皮の唐揚げ、塩焼き、アイコの浅漬け、熱燗の酒5合。いや〜、食った、食った、飲んだ、酔った・・・爆睡。 | |
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