イスピン・シャルル
シベリンさん、記憶を探す事はちょっと進展がありますか?

シベリン・ウー
それが…あまり良くないようなの。
…何か団では取ったようも一所…、思い出してはいけない一人のようなの。
自分が何者だったのか。 これからはなんだか記憶を探すというのが恐ろしい。
過去の私が本当に救済を受けることができないくらいに悪い人間ならかえって過去を思い出さない方がましなのではないか?

イスピン・シャルル
そうではないんです、ボクはシベリンさんが悪い人のわけないと思います。
そして、例え過去にそういう過誤を犯していても、心より懺悔して正しく暮らそうと努力したら確かに赦しを受けられると思います。
悲しいとか、心を痛くする記憶しかないとしても、忘れても良い記憶は一つもないと思います。
それは、シベリンさんのすべての過去を否定する事じゃないでしょうか。

シベリン・ウー
そう、そうだね。まだそのようにまでは思うことができなかったの。
ありがとう、君は私より若いのに、時々驚くほど大人びてみえるね。

イスピン・シャルル
ボクもそんな思い出があるから、そしてその思い出を踏んで強くなろうと思ったからです。
あまりにも悲しくて辛くて心臓が裂けてしまいそうな苦しい思い出…。

シベリン・ウー
どんな思い出なのか聞いてみても良いか?

イスピン・シャルル
この前ちょっと言いましたよね? ボクには兄さん、いやお兄さんがいたと。

シベリン・ウー
うーん、そう、とても親しいお兄さんだったと言ってたよね? 歳は5歳の差と言ったか。

イスピン・シャルル
はい、お兄さんが生きていたら今頃二十三歳位になっていたはずです。

シベリン・ウー
生きていたら…載せてって?

イスピン・シャルル
お兄さんは7年前、だからボクが十歳になった歳に行方不明になったんです。
当時お兄さんは仕事があって大きい船に乗って旅行中だったのですが、悪いたくらみを持った人たちの為に、船上で襲撃を受けてその後生死がわからなくなった んで す。
他の人たちはみんな死んだと言います。 そんな状況では到底生き残ることはできないと言うんですよ。
でも、ボクはお兄さんが死ななかったと固く信じていたんです。だから、シベリンさんと初めて合った時お兄さんが帰ってきたのではないかってびっくりしたん です。

シベリン・ウー
ええ? 私?

イスピン・シャルル
はい、シベリンさんはボクのお兄さんと驚くほど似ていたんですよ。
それで、初めはシベリンさんがお兄さんかと思っんですが、いくら後にないという事を分かるようになったんです。
顔は驚くほどそっくりだけど、歳が違ったんです。
シベリンさんはボクのお兄さんより二歳も若いから。
世の中には、双子でも無いのに自分そっくりな人が一人くらいはいると言いますけど。
やっと、その言葉を理解することができるようになったんです。
シベリンさんはお兄さんとまったく同じ顔だけど、お兄さんではない。胸が痛いけど、それは認めるしかない現実です。
そしてそれならボクのお兄さんは…たぶん人々の言葉通り 7年前その日に帰って来ることができない道に行ったかも知れないですね。

シベリン・ウー
そうだね。

イスピン・シャルル
ボクは7年前その日の記憶を確かに背負って生きて行きたいです。
たとえそれが悲しくて、心が痛くてかえって忘れたいと切に望むくらいの思い出だとしても。
胸が痛む記憶でも逃げないで努力していれば、いつかそんな思い出に負けない自分になることができると信じます。
いいえ、そう信じたいです。

シベリン・ウー
イスピンは強いね。おかげさまでまた君に上で受けるようになったの。

イスピン・シャルル
いいえ。 大きくお手伝い致したのでもないですよ。

シベリン・ウー
ではないの。私には大きい助けだったなの。ありがとう。

シャドウ&アッシュギルド員
こんな所に隠れていたな

シャドウ&アッシュギルド員
シベリン、そこをどきなさい。私たちは君に用はない。

シベリン・ウー
フン、そうね。私はそんなつもりはないのに?

シャドウ&アッシュギルド員
敢えてギルドに対抗しようとするか! 邪魔すればいくら君でもも許さない。

シベリン・ウー
やれるものならやってみる?

イスピン・シャルル
…シベリンさん…。

シベリン・ウー
心配するな。絶対に君を連れて行かせはしないんだから。

シャドウ&アッシュギルド員
エイッ、二人とも処理してしまって!

-戦闘後-

シャドウ&アッシュギルド員
くそ。やっぱり強いね。

シャドウ&アッシュギルド員
くっくっく。 真紅の使臣がシャルロット公女の護衛騎士を自任するとは。
判断ミスだったよ。こんな事は計算できなかった…。

シベリン・ウー
シャルロット…公女?

シャドウ&アッシュギルド員
何だ、知らなかったのか? 君の横にいるその女は、オルランヌの第一継承権者であるシャルロット公女だ。
それも分からないのに守ってるなんて情けないね。

シベリン・ウー
イスピン…、一体これが何の話か?

イスピン・シャルル
…。

シャドウ&アッシュギルド員
真紅の使臣まで合流したら、我ら三人だけでは手に余る。
一応今は後退して支援を要請しよう。

シャドウ&アッシュギルド員
好(よし)。

シベリン・ウー
イスピン。 ちょっと説明してくれるかい? 一体これはどういう話だ?
君がオルランヌの公女だなんて…第一継承権者だなんて…それはすべて本当の話か?

イスピン・シャルル
その言葉通りです。
ボクはオルランヌの公女であるシャルロット・ビエトリス・ド・オルランヌで、お兄さんが消えた今ボクは大公爵位第一継承権者です。

シベリン・ウー
それなら君が貴族、いや王族ということか?
それでは君のお兄さんという人は…。

イスピン・シャルル
7年前大公爵位後継者継承式の時命を失ったベルナール・ゾプレ・ド・オルランヌ。
それがボクのお兄さんです。

シベリン・ウー
…私は何がなんだか。

イスピン・シャルル
申し訳ありません。しかしそれでも少しは安心したんです。
ボクの正体を初めて明かした人がシベリンさんでよかったです。
シベリンさんは、誰よりも信じる事ができる人ですから。

マキシミン
誰よりも信じる事ができる人だから…。
そう、イスピンはもともと誰よりもシベリンに心を開いていた。
しかし、オレは何だ、名目上だがそれでもオレはお前のペアなのに…。
お前を友達だと信じた事、それはオレ一人だけの錯覚だったのか?




TalesWeaver is a trademark of Softmax Co.,Ltd.
Copyright ⓒ 2004 Softmax Co.,Ltd. All rights reserved.
Copyright ⓒ 2004 Nexon Corporation and Nexon Japan Co.,Ltd All rights reserved.




ナスカ無料ホームページ無料オンラインストレージ