<back to index クモキリソウ属 Genus Liparis Louis Claude Marie Richard 1817
分布:新旧大陸低緯度〜高緯度。
形態:地生種〜着生種(少ない)。根は白色で太く根毛を密生させる。偽鱗茎から1〜数枚の葉が出、巻くように展開する。花茎は新葉に補助されて伸びる。花茎は肉質で長大・小さな花がずらりと並ぶ(昆虫に擬態?)。休眠期は葉・茎・根が枯れ偽鱗茎のみとなる。
栽培:ランクA〜ランクB〜ランクD。プラ鉢(鹿沼土)。高湿度。通風もあったほうがよいが、乾いた風は植物を傷めるので通常施設内で管理。但し北方系の地生種は風通しのよい遮光を充分にした2階のベランダで管理する(通風・蟲対策。頻繁な灌水で湿度を確保)。日陰(偽鱗茎の小さなものは明るめの日陰・通風を好む)。肥料。偽鱗茎は球根と称して販売されているが、他の球根植物のように深く植え付けると腐敗する。特に地上部が枯れ込む際に地中部分が腐敗、そのまま偽鱗茎を腐らせる。必ず偽鱗茎の先端を地表に出すことが重要。理想は他の着生蘭のような植え付け。根が強いものは偽鱗茎を浮かせてしまうので、しっかり固着するまでは観察を続ける。冬季凍ると困るので室内で越冬(自然界では苔・落ち葉の層に守られる)。水は多めに与えるが、滞留すると腐れるので水捌け良く。北方系種に関しては通風乏しい容器内の頭上灌水厳禁(腐り込む可能性)。花茎は強大だが上からの力に弱いので、雨避け・下段への水の落下を防がないと倒れてしまう(特に容器内栽培品は軟弱)。北方系地生種は株分け不能な為増殖は困難。地上部が枯れるとそのまま元の偽鱗茎も枯れてしまい、毎年一つしか偽鱗茎を維持しない。南方系の種類は株分け可能。本属はしばしば自家受粉するので種子を根元に撒くとよい。
Liparis auriculata Carl Ludwig von Blume ex Friedrich Anton Wilhelm Miquel [画像]
[擬宝珠蘭、Giboushi-Ran]
分布:日本(北海道〜本州〜四国〜九州)、台湾、朝鮮半島。
栽培:ランクA。
備考:希少種R(北海道)・情報不足(石川)・絶滅危惧TB類EN(愛知)・絶滅危惧(岡山)・絶滅危惧IA類CR(愛媛)・絶滅危惧IB類EN(高知)。
Liparis lilifolia (Carl von Linné 1753) Louis Claude Marie Richard ex John Lindley 1817 [●]
bas.Ophrys liliifolia Carl von Linné 1753
syn.Liparis japonica[背高鈴虫草、Seitaka Suzumushi-So]、Liparis japonica var.longicrure、Liparis lilifolia var.japonica、Liparis makinoana[鈴虫草、Suzumushi-So]。
分布:日本(北海道〜本州〜四国〜九州)、北米(カナダ〜合衆国)。
形態:偽鱗茎に葉が2枚巻く様に付く。冬季に葉は落葉する。
栽培:ランクB。北方系。鉢(鹿沼土・赤玉土)。偽鱗茎を深く埋め過ぎない。明るい日陰を好む。高温不可。高湿度。用土の過湿不可。頭上灌水不可(作場は雨水の影響の無い場所)。葉を蝗や蛞蝓に食害され易い。新偽鱗茎が生じると旧偽鱗茎が枯れ込む為、増殖は極めて困難。
備考:北海道産の個体に蝦夷鈴虫、四国産の個体に黒鈴虫という別称を用いる事がある。絶滅危惧T類(福島)・CR(長野)・絶滅危惧T類(福井県)・絶滅危惧(岡山)。
Liparis nervosa (Carl Peter Thunberg 1784) John Lindley 1830 [●]
bas.Ophrys nervosa Carl Peter Thunberg 1784
syn.Liparis bambusaefolia、Liparis bicallosa and vars.、Liparis bicornis、Liparis bituberculata and vars.]、Liparis elata and vars.、Liparis formosana[幽谷蘭YuKoku-Ran、Liparis guamensis、Liparis guineensis、Liparis hachijoensis[島笹葉蘭Shima Sasaba-Ran]、Liparis longiscapa、Liparis lutea、Liparis melanoglossa、Liparis nyassana、Liparis odontostoma、Liparis odorata and vars.、Liparis olivacea、Liparis paradoxa[笹葉蘭Sasaba-Ran]、Liparis perrieri、Liparis rufina、Liparis siamensis。
[黒蘭・谷蘭、Koku-Ran]
分布:日本(本州〜四国〜九州)、東南アジア(台湾〜フィリピン)〜中央アジア(インド)、オセアニア、阿弗利加熱帯域標高500〜1800m。
形態:偽鱗茎は円筒形で強大。花枝から花まで濃色。冬季にも葉は落葉しない。
栽培:ランクD。南方系。鉢(鹿沼土・赤玉土)。冬季保温。頭上灌水可。古い偽鱗茎が年を越すので増殖は株分け可能。
備考:縞笹葉蘭=準絶滅危惧NT(環境省)。formosanaは基本型より大型。hachijoensisは唇弁に緑班出現。sootenzanensis[黄金幽谷蘭]は花色が淡緑色で屋久島・台湾で見られる。