☆放射線科まとめ ・胸部高圧X線撮影 通常圧撮影に比べ、石灰沈着を見つけにくい。 心陰影に重なった肺病巣を識別しやすい。 100〜150kVのX線管電圧を用いる。 格子比の大きいグリッドが必要である。 ・デクビタス像 立位と背臥位+側腹臥位正面像の3枚の撮影を行う。 胃腸管の穿孔による気腹やイレウスでの腸管ループの拡張を診断する ・血管造影が禁忌となるもの ⇒ヨード過敏症、重篤な甲状腺疾患、重篤な腎障害、褐色細胞腫 ※眼圧を上昇させることはない⇒緑内障はOK ・嚢胞性腫瘤のエコー像 @内部エコーがない(echo free space) A後方エコーの増強 B辺縁が平滑 ※周辺低エコー帯(halo)は肝細胞癌などで見られる。 ・放射線による血液の変化(減少する順番) 『リンは結石』 @リンパ球 A白血球 B血小板 C赤血球 ・SvとGy Sv(線量当量)は同じ吸収線量(Gy)でも放射線の種類により生物学的効果が変わってくるので、その要素を加味した線量。 Svは吸収後、体に影響を与える度合いのこと ・性成熟期の女性のX線撮影 ⇒月経開始10日以内に行う ⇒これは卵胞期に一致する。 ・消化管の穿孔、閉塞、消化管急性出血の患者にバリウム検査は禁忌。 ・緑内障、前立腺肥大症、麻痺性イレウスの患者に硫酸アトロピンは禁忌。 ・腹膜刺激症状のある小児腸重積患者に高圧浣腸は禁忌。 ・放射線業務従事者に必要な健康診断の検査項目 ⇒@白血球数 A赤血球数 B皮膚変化 ※血小板数は含まれないことに注意。 ・81mKrの半減期は13秒、もっとも短い。 ⇒肺血流シンチグラフィに使われる。 ・99mTcシンチグラフィ ⇒『打 高 投 低』 @唾液腺 A甲状腺 B脳 C胃粘膜(Meckel憩室) ・ラジオアイソトープ・カウ ⇒99mTcを使うもののみ。 ・RIの急速静注 ⇒ヨードを使わないので悪心を訴えることは少ない。 Seldingerカテーテルを用いることはない。 ・放射線感受性が高い脳腫瘍 ⇒髄芽腫、松果体部腫瘍(germ cell tumor)、脳室上衣腫(ependynoma) ・癌の放射線治療 酸素分圧の高い細胞ほど放射線感受性は高い。 再発癌は前治療での血管損傷による酸素供給の低下もあり、感受性は低下する。 温熱は細胞周期ではS期(DNA合成期)に効果が大きい。 ※S期は分裂していないので普通の放射線治療には抵抗性 ・腫瘍致死線量 60〜70Gy⇒喉頭癌、皮膚癌(扁平上皮癌) 20〜30Gy⇒セミノーマ、Wilms腫瘍 ・開創照射には高エネルギー電子線が用いられる。 ⇒病巣部以外の線量はできる限り少なくなるようにする。 ・腔内照射はγ線 ・深部腫瘍の外部治療は高エネルギーX線が用いられる。 ・131Iによる内服治療はβ線 ・放射線治療が『第1選択』 頭頚部扁平上皮癌(舌癌、喉頭癌)、子宮(頚)癌、悪性リンパ腫 ・前立腺癌は非転移例では放射線治療が有効 ・下咽頭癌は喉頭癌に比べて治療成績は悪い ⇒扁平上皮癌であるが、発見が遅いのと転移頻度が高いため ・赤核、黒質は『橋』にある。 ・内耳道の破壊 ⇒『聴神経腫瘍』 ・中硬膜動脈溝の拡大⇒髄膜腫 ・くも膜嚢胞⇒『薄い壁に包まれている嚢胞』⇒増強効果なし。 ・脳局所血液量の核医学測定⇒洗い出し法(Wash-out法) 133Xeが脳血液関門を通過して脳組織中に速やかに拡散し、 血流に沿って脳から流出されるため、脳血流量が計算される。 ・骨膜反応(+) 『ユーコの過剰な出血サービスにもう不可能!降参だ!!』 @Ewing肉腫 A骨肉腫 BVit.A過剰 C骨膜下出血 D化膿性骨髄炎 E好酸球性肉芽腫症 ・Codeman三角を来たす疾患 ⇒『骨肉腫』 長管骨の骨幹端に好発 骨膜反応⇒onion skin,spicula,Codman's triangle 肺転移が早期に見られることが多い. ・乳房X線での『粒状』石灰化 ⇒乳癌、乳腺症 粗大石灰化は線維腺腫、葉状嚢胞肉腫 ・乳房X線撮影 ⇒触診する腫瘤よりも小さく描出される 閉経後〇(適している) 授乳期× ・halo sign⇒線維腺種 ・右大動脈弓を合併しやすい疾患 ⇒Fallot四徴症、総動脈幹症 ・シルエットサイン陽性 ⇒ほぼ同じX線透過性をしめす病変が接するとその境界線が消失する. ⇒つまり『接している』ということ。 シルエットサイン陽性なら『中葉病変』が多い!! 『横についていればS4,5、下についていればS7,8,9』(忍談) ・娘病巣⇒結核 ・肺線維症を来たす疾患 ⇒膠原病(SLE、RA、強皮症) じん肺(珪肺、アスベスト肺、ベリリウム肺、炭鉱夫じん肺) 肺野型サルコイドーシス 気管支拡張症 ・前縦隔のsoil sign ⇒胸腺像(正常) ・肺血流シンチグラフィで脳や腎にアイソトープが認められるもの ⇒右→左シャントが存在する ⇒Fallot四徴症、肺動静脈瘻 ・大動脈より前方に走行する血管で、左腎静脈に近接する血管は上腸管膜動脈 『PSAとRA』 P:Pancreas S:SMA LR:left renal vin A:aorta ・十二指腸潰瘍穿孔のfree air ⇒右前斜位、左前斜位などの方向からX線撮影をする. ・中毒性巨大結腸症 ⇒注腸造影では穿孔の危険性あり。 ・急性胆嚢炎では胆道シンチグラフィを行う ⇒胆道・消化管にRIは集積するが、胆嚢は描出されない。 ・腎動脈狭窄症では健側腎に比べてネフログラムは薄くなる ・全脳照射 ⇒髄芽腫、松果体腫、上衣腫(radi感受性の高い腫瘍) +小児急性急性リンパ性白血病 ・上咽頭癌⇒放射線療法 下咽頭癌⇒手術療法 が基本。 ・非Hodgykinリンパ腫はWaldeyer輪に初発することが多い。 ・高圧撮影では透過性が高いが、コントラストは低い 患者の被爆線量は減少する。 ・X線吸収度 骨>水>脂肪>空気 『脂肪は空気でスカスカのイメージ』 ちなみにCT値も同様。←あたりまえ。 骨は1000、水は100、脂肪は―100ぐらい。空気は―1000. ・水はT1でlow、T2でhigh。(←HCCと同様だと思えばよい。) MRIで『髄液』が白く移るのはT2強調画像 ・正常な石灰化 →脈絡叢、松果体、手綱交連、大脳鎌 ・くも膜下出血の原因 脳動脈瘤>AVM>もやもや病 ・↓小児に好発する腫瘍 『髄芽腫、小脳星細胞腫』 ・↑小脳に好発する腫瘍 ・小脳橋角部に好発する腫瘍 聴神経腫瘍、小脳橋角部髄膜腫 ・脳動脈瘤の好発部位 @前交通動脈 A内頚動脈―後交通動脈分岐部 B中大脳動脈分岐部 ・もやもや病は内頚動脈→血管造影で「下のほう」 AVMは「上のほう」 ・急性硬膜外血腫は凸レンズ状『隙間がないから脳実質をへこませる。』 急性硬膜下血腫は三日月状 『脳との間があるので広がれる』 ・普通の胸部エックス線撮影は 立位・吸気位・後前(PA)撮影 ・BHLを来たす疾患 『猿の惑星、詳細結果が心配』 @サルコイドーシス A悪性リンパ腫 B肺小細胞癌 C肺結核 D塵肺 ・中縦隔に好発する縦隔腫瘍 →悪性リンパ腫、気管支嚢胞 ・前縦隔に好発する縦隔腫瘍 『上から順に、甲状腺腫、胸腺種、奇形腫』 ・double shadow →右2弓のラインが左房と本来の右房とで2重に見えること →MRで顕著になる。 ・左→右となる先天性心疾患 ⇒ASD,VSD,ECD,PDA ⇒肺血管陰影の増強 ・巨大皺壁の鑑別疾患 『好きな悪女を寝取りたい』 @スキルス胃癌 A悪性リンパ腫 B胃静脈瘤 Cメネトリエ病 ・腎盂の突出 ⇒腫瘍・嚢胞・膿瘍 ・馬蹄鉄腎『逆ハの字型』 ・腎石灰化症 『海綿体から足にだらだら慢性シュッケツ!不幸だな』 @海面腎 A尿細管性アシドーシス B慢性糸球体腎炎 慢性腎盂腎炎 C腎腫瘍 D腎結核 E副甲状腺機能亢進症 ・腎嚢胞はavascular⇒無血管野⇒エコーで真っ黒に見える ・副腎腫瘍の大きさ(大体) 原発性アルドステロン症は小さい(2cm以下) Cushing症候群は2〜5cm 褐色細胞腫は5cm以上 ・副甲状腺機能亢進症のX線所見 @びまん性骨陰影減弱 A頭蓋骨のびまん性点状吸収像(salt-and-pepper apperance) B骨膜下吸収像 C歯槽骨皮質の消失 D椎体上下縁の骨硬化(rugger jersey appearance) ・骨軟化症・くる病のX線所見 @びまん性の骨陰影減弱 A偽骨折(骨改変層) B骨幹端の拡大・杯状陥凹 ・骨膜反応 onion peel appearance,sunburst appearance,spicula ⇒骨肉腫、Ewing肉腫で多い。 ・metacarpal sign陽性 ⇒Turner症候群、偽性副甲状腺機能低下症 ・99Mo→(66h)→99mTc→(6h)→99Tc ・心筋シンチグラフィ →201T-Cl →正常心筋に取り込まれる 心筋梗塞シンチグラフィ→99mTc−ピロリン酸→心筋壊死巣に取り込まれる あと99mTc−MIBGでも行う。 ・99mTc−HIDCは肝・胆道シンチ⇒急性胆嚢炎、体質性黄疸 ・脳血流シンチグラフィは123I-IMP(アンフェタミン) ・副甲状腺シンチグラフィは131Iで8日後に測定する。 ・肺血流シンチは99mTc-MAA(大凝集アルブミン) ・肝シンチグラフィは99mTc-phytate(フチン酸) 肝硬変ではflying bat pattern ・骨シンチグラフィ⇒99mTc-MDP(リン酸化合物) super scanを呈する疾患 『前校長の遺影、なんか禿げてる』 @前立腺癌や乳癌の広範囲な骨転移 A副甲状腺機能亢進症 B腎性骨異栄養症 C骨軟化症 DPaget病 ・131I内用療法 経口投与でOK 適応は甲状腺機能亢進症 禁忌は妊娠中、および授乳中の婦人 ・腫瘍の放射線感受性 高感受性・・・・・『小児』『芽』 低感受性・・・・・『肉腫』 例外・・・・・・・・・『甲状腺未分化癌』『多形性膠芽腫』 ・深部治療・・・・・高エネルギーX線、60Coγ線 表在治療・・・・・高エネルギー『電子線』 ・上顎癌は集学的治療(Ope+放射線+化学療法) 30°楔状フィルター使用直行2門照射で50Gy 放射線白内障に注意 ・放射線の晩期障害 『癌とその他と考える』 ⇒その他はほとんど細胞分裂が盛んなところ ⇒白内障、皮膚粘膜障害(潰瘍など)、肺線維症、生殖腺の障害 ※円形脱毛症、腸ポリポーシスなどは早期障害 ・MRIの長所、短所 長所@X線被爆がない A骨によるアーティファクトがない B任意の断面が得られる 短所@急性期の出血、石灰化を描出しにくい A検査時間が長い。 ・小脳星細胞腫⇒『嚢胞を伴う壁在結節』として存在することが多い。 ・聴神経腫瘍、髄膜腫は均一にenhanceされる。 髄膜腫では中硬膜動脈溝の拡大が特徴的。 ・肺動脈は肺門部から斜め下に入る ⇔肺静脈はほぼ水平に走行し、左心房に入る ・肺炎球菌性肺炎は『球』と名前がついているが、大葉性肺炎で、空洞は形成しない ・嚢胞性肺線維症は小児疾患 肺気腫では肺門理は消失しない。 ・甲状腺癌、絨毛癌の肺転移ではびまん性小結節陰影を来たす ⇒栗粒結核のように見える ・神経原性腫瘍は後縦隔の『胸椎に接した形』でみえる。 鑑別重要。 ・『左』側に胸水が疑われたら『左』側臥位像を撮影 ←あたりまえ ・Wegener肉芽腫症では空洞を伴いやすい。 ・仮性膵嚢胞はCTで低吸収 膵頭腫瘍はUSで低エコー(hypervascularは低エコ-) ・急性膵炎ではERCPは禁忌!! 慢性膵炎では膵管の数珠状拡張 ・壊死性腸炎ではX線像として門脈内ガス像が見られる。 ・子宮卵管造影で月経瘻の瘻孔の有無を確認できる 子宮頚癌の骨盤リンパ節転移を見るのに、骨盤リンパ造影をおこなう。 ・造影剤によるショックでは濃いネフログラムの持続が特徴的。 ・子宮筋腫で桑実様石灰化 ・漆喰腎は腎結核、海綿腎では来たさないことに注意。 ・末端肥大症 ⇒トルコ鞍のballoning,鞍背の菲薄化・破壊 指末端骨先端のスペード型拡大、花キャベツ様変形 ・レノグラフィに用いる核種 ⇒99mTc-DTPA、131I−ヒプラン ・セミノーマ ⇒高位精巣摘出『後』に放射線治療 first choiceではないことに注意。 ・消化管より水晶体のほうが放射線障害が遅く出る、注意。 ・放射線感受性 Wilms腫瘍>Ewing肉腫 ・妊娠している女性は妊娠期間中に10mSVを上限値として放射線作業が認められている。 ×妊娠している女性は放射線作業に従事してはいけない。 ・強直性脊椎炎⇒旁脊椎靭帯の石灰化 ・『上肺野に病変』 ⇒結核、アスペルギルス、珪肺、ぐらいかな。 珪肺の卵殻状リンパ節石灰化に注意。 ・仮性膵嚢胞はX線単純CTで低吸収像 膵頭腫瘍は低エコー ・delayed dense nephrogramを示す疾患 ⇒@尿細管での造影剤の流出の遅れ A血液からの造影剤のクリアランスの遅れ ⇒腎後性閉塞(急性尿細管閉塞、腎後性急性腎不全、急性腎静脈血栓など)、 腎前性血流低下(造影剤静注のショックショック) ※腎動脈狭窄症では薄いネフログラムになる |
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