Part4 9月8日・青梅鉄道公園と東京乗り歩きPart2

 この日、目が覚めたのは7時半過ぎだった。普段目覚めがよくないオレにしては、この旅の間はすっと目が覚めることが多い。早速洗面所で洗顔と歯磨きを済ませ、オリンピック記念青少年センターのセンター棟にあるカフェテリアで朝食を取った。 しかし、オレが泊まった宿泊A棟からセンター棟までは徒歩で5分くらいかかる。このセンター、敷地が結構広いのだ。なんせ神宮外苑そばだもんな。そしてセンター棟のカフェテリアで朝食となったのだが、この朝食バイキング形式だ。とはいえ、和食か洋食かを 主食選択で選ぶ形になっている。
 オレはパンが食いたかったので洋食を選択し、皿を取ってバターロールパンを3個取り、そのほかおかずを皿に盛り付けた。できるだけ食っとこうと思っていたので、山盛りになっちまったのは言うまでもない。で、平らげた後おかわりしようかと思ったのだが、 後から後から朝食を食べる宿泊客がやってきて行列を作っているのでこれは諦めた。食器下げ口に食器を出し、宿泊A棟の自分の部屋に戻って片づけをし、チェックアウト手続きをして代々木YHを出て、再び重い荷物を担いで小田急参宮橋駅へ向かった。この日は 朝から参宮橋駅が込み合っていた。どこかの企業の研修か何かあるのだろうか。まずは参宮橋駅を撮り、その後新宿行きの各駅停車に乗車した。乗ってだいたい3分くらいで新宿駅小田急地下ホームに到着。オレは小田急ホームからJRホームに移動し、まずコンコース内の コインロッカーに旅行カバンを預けた。その後新宿駅の撮影を開始したのだが、
とにかく人が多い!!!本当にどっからこんなに沸いてくるんだよ!!という感じであった。札幌駅も人波が絶えることはないのだが、新宿を見ていると 札幌駅などかすのようなもんだと感じてしまった。

 新宿駅の南口と新南口を撮影した後、オレはこの日の第1目的地・青梅鉄道公園へ向かうために中央線快速電車に乗車した。オレが乗ったのは豊田行きだったのだが、何らかのトラブルがあったらしくかなり遅れて新宿駅を出た。しかし快速であるだけ、軽快に飛ばす。あっという間に中野、高円寺、 阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪、吉祥寺、三鷹と進んでいった。だがここでもよおしてしまい、泣く泣く東小金井という駅で降りてトイレへ駆け込んだ。もともと中央線を始め、東京の通勤電車にはトイレがついていないので一度降りなきゃならないのが泣き所である。用をたしてから後続の青梅行きに乗車し、青梅を目指す。 青梅行きは立川から青梅線に入り、各駅に止まって乗客を下ろしていく。午前中ということもあるのか、乗客はほとんどが下車客だ。そして終点の手前・東青梅で単線になり、終点・青梅に到着。青梅では向かいのホームに奥多摩行きの電車がいたのだが、何と4両。青梅線も学園都市線と同じように系統が分かれているようだ。

 青梅駅から青梅鉄道公園までは徒歩で15分程度ということなので、案内板にしたがって歩いていくことにした。その道中で、家に電話。青梅鉄道公園は山の上にあるので、途中坂道になる。疲れている体にこれはしんどい。が、着いてみると軽いハイキングみたいな感じで爽快感があったのも事実である。改札機に入園料100円を払い込み、入園。 この公園の見所は屋外に展示されている蒸気機関車だろう。正直初めて見るものが多く、感動しました!! 特に戦後勾配線区用に作られたものの、あまりに重過ぎて早々と引退に追い込まれたE10型蒸気機関車が展示されているのにはびっくりした。他にも8620型蒸気機関車のトップナンバーや9600型蒸気機関車、C51型蒸気機関車などが展示されていた。 ただ、記念館の館内展示はどちらかというと子供さん向けのように思えた。この公園はどちらかというとファミリー向けに鉄道の紹介をしている感じがした。そういう面では、札幌の交通資料館と似ているところがあるかも知れない。
 SLを見て満足したオレは、再び青梅駅へ戻って今度は立川へ向かった。時間的にちょうど昼食時である。立川駅構内の立ちそば屋で天そばと焼きおにぎりを食べ、立川駅を撮ってから今度は多摩都市モノレールの立川南駅へ向かった。とはいえ、この駅立川駅とはペデストリアンデッキでつながっていて、北側にある立川北駅と共にJRとの乗換駅になっている。立川南から 多摩モノレールに乗って今度は多摩動物公園へ向かった。とはいえ、動物園が目的なのではない。オレの目的は京王れーるランドという京王電鉄のグッズを売っているショップなのである(^▽^;)。途中、一昨年の旅行で使った万願寺駅を通り、約10分程度で多摩動物公園に到着。まずはモノレール駅を撮影し、横断歩道を渡って京王駅に向かった。ちなみに、京王電鉄に乗るのも初めてである。 京王の多摩動物公園駅は平屋の建物で、駅のスペースよりもショップスペースの方が広いんじゃないか、という感じであった。オレは駅舎の外観を撮ってから京王れーるランドに入り、ここで京王3000系(井の頭線の電車)、8000系、9000系(いずれも現在の京王本線の主力)のBトレインと駅名キーホルダー、時刻表を購入した。その後オレはモノレールで高幡不動へ行くか京王に乗るか迷ったのだが、 結局京王動物園線の電車で高幡不動へ戻ることにした。

 オレが乗った動物園線の電車は、6000系という電車の4両編成だった。1駅しかないせいか、この路線はワンマン運転らしい。多摩動物公園を発車すると、勾配を下ってあっという間に高幡不動に到着した。高幡不動は京王線の中でも割と規模のでかい駅なのだが、現在大改装工事中である。駅の撮影を済ませ、新宿行きの各駅停車に乗って東へ向かうことにしたのだが、この列車途中の府中で特急と接続するという。 そこでオレは府中で特急に乗り換えることにした。府中に着いてから大急ぎで駅を撮り、その後特急に乗車して新宿方面へ向かった。オレが降りたのは井の頭線と接続する明大前という駅で、その名の通り明治大学の最寄駅だ。ここでオレは井の頭線の急行に乗車して渋谷へ向かったのだが、結構混んでいた。井の頭線は5両編成で走っていることもあり、混雑がひどいらしい。そしてオレが乗った急行列車は下北沢に止まった後、 渋谷間近でトンネルをくぐって渋谷駅に到着。まずオレは京王の乗り場を撮影し、それから渋谷駅のメインと言ってもいいハチ公口の入口を撮った。しかし、凄まじく人が多い。大通なんて目じゃない。これまたびっくりだった。
 喫煙コーナーで一服した後、オレは東急田園都市線に乗って三軒茶屋へ向かった。実はこの日のもう1つのメインが東急世田谷線なのだ。この世田谷線、東急唯一のライトレール線なのである。オレが渋谷から乗ったのは中央林間行きの急行列車で、わずか2駅で三軒茶屋に到着。田園都市線ホームが地下にあるのに対して世田谷線ホームは地上にあるので、少し歩く。駅構内を歩いているとき、「世田谷線ではパスネットが使えません」 という掲示が出ているのを見たのだが、「え?」と思ったオレは案内コーナーに行って確認してみた。しかし駅員の答えも同じだった。
「どうすりゃいいんだ?」
オレは不安を覚えながら、地下の田園都市線乗り場から地上にある世田谷線乗り場へ向かった。世田谷線乗り場に着いて見ると、何と改札口にはICカードリーダー、さらには
料金箱が設置されていた。世田谷線はもともと路面電車であるため、このような改札方法がとられているらしい。さらにICカードは「せたまる」という独自のもので、Suicaとの相互利用もできない。1日乗車券を買うという手もあるのだが、 結局現金精算を選んだ。どうやら三軒茶屋と下高井戸では乗車前に改札口で現金精算するかせたまるをリーダーにタッチする形になっているようである。他の駅から乗る場合は車内の運賃箱もしくはリーダーを使う形になる。さて、オレが乗った下高井戸行きはゆっくりと三軒茶屋駅を発車した。世田谷線は全線専用軌道なのだが、スピードは自動車と同じ40キロである。途中駅からの乗車もそこそこあり、車内は割と埋まっていた。 オレはまず世田谷という駅で降りた。この駅を撮ってみたのだが、ホームがあるだけの無人駅である。オレは後続の電車に乗り、次の上町で下車した。この駅は三軒茶屋行きホーム側に駅舎がある。しかし、入ろうものならたちまち料金を払う羽目になるので駅舎の外観を撮るだけにした。その後山下で下車してこの駅を撮影し、下高井戸で京王線に乗り換えて新宿に戻った。
 新宿駅はやはり人が多い。京王線乗り場も人波が凄まじかった。オレはここでメトロ丸ノ内線に乗車し、銀座へ向かった。目的地は前日休みだった天賞堂である(^^;)。丸ノ内線乗車中は銀座まで立ちっぱなしだった。そしてオレは銀座駅を出てすぐ天賞堂を発見し、鉄道模型・グッズコーナーで阪急電鉄9000系電車チョロQを2つ買った。1つはオレの、もう1つは飯島君への土産用である。その後オレは銀座駅からメトロ銀座線で新橋へ向かい、新橋駅を撮影した後 東海道線で横浜へ向かった。横浜駅は相変わらず工事が続いていた。この駅の人の流れも絶える事がなく、改めてびっくりした。ここではJR線ホーム、駅舎、更に相模鉄道乗り場を撮影した。その後オレは相鉄駅併設のグリーンぽけっとという案内センターで駅名キーホルダーを購入し、今度は京浜急行線に乗った。京浜急行も乗ったことがなかったのである。オレが乗ったのは特急である。特急を京急蒲田で降り、まずはホーム売店で京急のチョロQを購入。そのあと、 空港線ホームへ向かい羽田空港へ向かうことにした。土産を羽田で買うことにしていたのだ。やってきた羽田空港行きは非常に混んでおり、結局立ちっぱなしだった。

 羽田空港に着いたオレは、土産物屋を物色した。職場の分と家の分の土産を買うためだ。お菓子はあっさり買えたのだが、それ以外のものをどうしようか悩んだ。空港内のカレーショップで飯を食い、それから再び土産物屋を物色。ここでオレが見つけたのが、「よーじや」という化粧品店である。ここでお袋と妹向けの土産を買うことにした。店員に相談し、品物を選ぶ。お袋にはハンドソープ、妹には油とり紙セットを買った。その後オレはモノレールに乗って浜松町へ戻り、 浜松町から東京駅まで京浜東北線、東京駅から新宿まで中央線快速電車で戻った。新宿に着いてから駅近くのサウナ屋で汗を流そうと思ったのだが、駅員に聞いても分からないという。そこでオレは東口の交番を尋ね、向かい側にあるサウナを教えてもらった。だが。そこは何と女性専用と貼りだされていたのである!!!!
「うわああああーーーー! おまわりめ、ガセ掴ませやがって!!」
 頭にきたオレは、新宿駅東口を離れてテクテク東方面へ歩き始めた。途中大きな通りにぶつかったのだが、信号の住所表示を見ると
「歌舞伎町」と書いてあった。そう。オレは日本最大の歓楽街・歌舞伎町に足を踏み入れてしまったのである。が、その信号からすぐのところに「カプセルホテル&サウナ」の表示が。オレは迷わずそのビルに入り、クイックコースでサウナ利用を申し込んだ。そして風呂とサウナに入ったのだが、 気持ちよかった。疲れがどっと出てくる感覚だった。
「これでムーンライトの中でも寝れるだろ」
 オレは素直にそう思った。

 サウナをチェックアウトしてからオレは歌舞伎町の人波の中を新宿駅へ戻り、コインロッカーから荷物を取り出し、更に翌日の朝食用の弁当を購入して新潟行き快速3763M「ムーンライトえちご」が発車する7番ホームで待機に入った。 7番線で待機すること約45分くらいだったろうか。接近放送が流れ、7番線に新潟色の485系電車が入ってきた。これが「ムーンライトえちご」である。12年前にも乗ったことがあるのだが、その時はまだ急行タイプの電車を使っていた。今回は特急車である。中に入ってみると内装もオリジナルとはだいぶ変わっていた。そしてシートは「はまなす」とは違うフルリクライニングシートである。風呂に入ったから安心して寝られるだろうとオレはたかをくくっていたのだが、 後々それは間違いだったことを思い知らされるのである……。午後11時9分、発車。池袋、大宮で乗客を集め、いざ関東から信越へと駒を進めることになる。そしてオレの旅も、ここから札幌へ帰るルートに入ったのだ。

Part5 帰りなん、いざ札幌へ・その1へ
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